韓国主要教団から異端規定を受け、クリスチャンを伝道のターゲットにして韓国キリスト教会に大きな混乱と脅威をもたらしている新天地(新天地イエス教証拠=あかしの=幕屋聖殿)が、日本国内での活動を活発化させているSNSで「クリスチャン同士」意気投合し、聖書勉強からオンライン聖書セミナーへ〜新天地の偽装勧誘、同様の手口が続出〜。その背景が、韓国の専門誌「現代宗教」の報道で明らかになった。

コロナ禍で韓国では大人数の集会が法律で規制されたが、新天地イエス教会は当初その規定に違反して集会を継続し大規模クラスターの発生源となった。総会長の李萬煕=イ・マンヒ(韓国語読みではイ・マニ)=氏が謝罪会見に追い込まれ、感染症予防法違反容疑で逮捕される事態となった(健康上の理由で保釈され裁判では無罪、別件で有罪)。

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信者たちから永生(永遠に死なない)の神・メシアと崇められていた李萬煕総会長が、新天地の「平和宮殿」前での記者会見で土下座して謝罪した様子がメディアで報道され、韓国内の新天地教会の伝道活動は困難になった(写真は新天地プレスリリースより)

新天地の教会が新型コロナ感染拡大の発生源となったことが社会的に知れ渡り、韓国国内での伝道がしにくくなったため、海外の外国人へターゲットを切り替えた、というのが「現代宗教」の見立てだ。

以下、1118日付「現代宗教」から転載。

新天地の海外布教が可能な3つの理由
現代宗教 20211118日 キム・エスラ牧師

一般のキリスト教団体であるかのように装い、聖書勉強会に人々を誘引する新天地の英語サイト( NorCal Missions ウェブサイトより)

韓国の方がよくする質問の一つが「海外の新天地にも外国人が多いですか?」というものだ。このような質問を受けると、韓国と海外の聖徒たちが、海外の新天地の活動状況をまったく知らないようで残念でならない。

現在、海外の新天地には韓国人より外国人(訳注:現地住民)の数がはるかに多い。 米州と欧州、南米、アフリカ、そしてアジア諸国の支部で新家族の歓迎を行う際、韓国人を目にすることはほとんどない。

韓国人以外の様々な人種の人々が、6ヵ月から1年間のセンター教育を終えれば、白いシャツを着飾り、自分のスマートフォンやコンピューターの前でオンラインを通じて礼拝に参加する。(一般キリスト教会から)新天地の正式なメンバーになると、担任の講師は新しい信徒の名前を大きな声で呼ぶ。


「神様の初実ジェイムズ・ホートン(仮名)!」と言うと、その信徒は感激した様子でスクリーンに向かって、まるで韓国人のように頭を深く下げて挨拶をする。 彼らは、韓国と同様に比喩解釈を通じて初級、中級センター課程を終え、高級課程のヨハネ黙示録を終えた後、全く聞き慣れないような「幕屋聖殿」、「ユ・ジェヨル」「オ・ピョンホ」「チョンチジ教育院」「勝理者」「約束の牧者」のような新天地でよく使われる単語も、自然に受け入れるようになる。

彼らにとって韓国は、もう聞いたことのない国の名前ではなく、聖書の予言が「約束の牧者」を通じて成就した新しい天と新しい地になる。 そのため、新天地内部で使われる全ての呼称を、韓国語の発音通りに先生(SSN=訳注、以下同:ソンセンニム)、講師(GSN=ガンサニム)、区域長(GYJN=クヨクジャンニム)、チーム長(TJN=ティムジャンニム)、庶務(SMN=ソムニム)、兄弟(HJN=ヒョンジェニム)、姉妹(JMN=ジャメニム)、執事(JPSNまたはJSN=︎ジプサニム)のように使いながらも、拒否感を感じなくなる。

テレグラム(アプリ)を利用して海外の新天地信者が英語で「カムサハムニダ」と挨拶し、他の信者が「ソンセンニム(SSN)から学んだことですよ」と返信するメッセージ内容 (画像:キム・エスラ牧師提供)

では、どうしてこんなに多くの外国人を新天地では布教するのか。 その理由は3つだ。

1は、海外新天地支部がコロナ事態後、韓国同胞への布教が容易でない状況で、彼らのターゲットを何も知らない純粋な現地外国人に変えたため。 ターゲットを定め、積極的に布教することだ。 コロナ事態以後、韓国のマスコミは新天地について連日報道し、在外韓国人も今ではほとんど新天地と彼らの偽りの布教方式についてよく知っている。 そのため新天地は、布教が容易でない韓国人に代わって、何も知らない純粋な外国人をターゲットにしているのだ。

ニューヨークのタイムズスクエアに新天地の電光掲示板広告が登場。コロナに感染した新天地信者4000人が血漿を提供し治療薬開発に協力していることや、コロナ終息祈願をしていることをアピールした。

血漿を提供する新天地信者たち(写真はどちらも新天地ニュースリリースより)

2に、韓国人と違って、相対的に外国人にはまだ新天地の偽りの布教戦略が通用しているためだ。 本人が新天地の信徒であることを隠しオンラインで接近して聖書の勉強に導き、福音房とセンターで連結する伝統的な新天地の偽りの布教が依然として容易に通じているということだ。

最近、フィリピンのあるセンターの受講生から連絡を受けた。 この青年はオンラインで北部カリフォルニア宣教会(NorCalMissionshttp://norcalmissions.xn--org-yc0qp9u/)という団体が運営するセンターで、聖書の勉強をしていると話した。 NorCalMissionsは、米カリフォルニア北部地域のサクラメントにある、ヨハネ支派が布教する時に使う偽装団体の一つだ。

米国の新天地が、オンラインで英語を使うフィリピンのクリスチャンに布教したのだ。 この青年は、自分が所属するセンターでは約300人が受講しているという。 コスタリカの一姉妹はオンラインを通じて、スペイン語を使うLA(ロサンゼルス)の新天地信徒から布教され、新天地に入教することになった。

LAの新天地が、スペイン語圏の新しい国に領域を広げたのだ。 ありがたいことに、この2人の青年は新天地を脱会することができたが、もしずっと残っているとすれば、彼らは再びフィリピンとコスタリカはもちろん、周辺東南アジアと南米圏の布教のための、もう一つの支部として立てられるのである。

3に、今後の新天地が危機を切り抜ける方法は海外布教しかないということを指導部がよく知っているためだ。 新天地では数字が重要だ。 自分たちが正しいということを内部の信徒に証明するために、新天地が成長し続けていることを数字で示さなければならない。ところが、韓国での布教はもう完全に閉ざされてしまった。

このような状況で新天地の脱出口は何だろうか。それは、アメリカ、ヨーロッパ、南米、アフリカおよびアジア諸国の間で今、信者数を増やすことに集中することに現れている。

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SNSで「クリスチャン同士」意気投合し、聖書勉強からオンライン聖書セミナーへ〜新天地の偽装勧誘、同様の手口が続出〜
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近年、韓国で猛威を振るっている異端・新天地(新天地イエス教証拠=あかしの=幕屋聖殿)が、日本でも偽装勧誘を活発化させている。初めはSNSで「クリスチャン同士」ということで交流が始まり、なごやかな雰囲気で打ち解け意気投合。一緒に聖書を勉強しましょうということになり、韓国人が加わって4人でLINE通話による聖書勉強会が始まる、というのが典型的パターン。
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