韓国人で自称再臨のメシアとして信者から崇められている鄭明析(チョン・ミョンソク)氏率いるキリスト教福音宣教会(以下、「摂理」)が本紙掲載記事「キリスト教福音宣教会 聖地「月明洞」の薬水販売」(2020年10月18日付)ついて2020年10月17日、取り下げ要請(削除及び抗議)を求めてきました。この件について摂理の要請と抗議内容を慎重に分析、検討した結果、以下のとおり本紙の立場を明らかに致します。

摂理は、本紙が掲載した記事のごく一部のニュアンス・表現ついて教祖鄭明析氏の「語る言葉」の趣旨と異なるものであり、それを本紙が意図的に編集したと抗議してきました。しかしながら摂理が主張するニュアンスどおりに記事を掲載したところで配信元の月刊現代宗教(韓国)が報じる結論は一切変わるものではありません。摂理が医学的、法的になんの根拠も示せない単なる天然水にスピリチュアルな「病気の治癒効果」を強調し、「薬水」として信者に普及させていることが本記事の最大の焦点です。また、金額の大小にかかわらず「有料」にし「販売」している実態が韓国の報道機関により明らかにされた事実を報じました。健全なキリスト教ではあり得ないことだからです。

本紙と業務提携する現代宗教は、同教団内部から流出した資料や信頼できる情報をもとに報じています。本紙も日本の読者に理解しやすい内容に編集しつつ、正確なリソースと資料、証拠をもとに報じました。すでに韓国では各社がさまざまな視点からこの事実を報じています。

本紙は、キリスト教福音宣教会と称する教団が添付ファイルで送信してきた代表者名が記載されていない「ウェブサイト『異端・カルト110番』に投稿された当宣教会に関する2020年10月8日付記事の取り下げ要請」に応じません。

韓国系異端の中でも統一協会出身者やその影響を受けている人物らは「薬水」販売を手がける傾向があります。鄭明析氏は統一協会出身者です。摂理は一般に統一協会分派の宗教団体と認識されています。教義も統一協会の原理講論と酷似しています。結論が自称再臨のメシア文鮮明なのか、摂理の鄭明析氏かの違い程度のものです。韓国主要教団は反キリスト教的異端と規定しています。その流れから言えば、同じく分派のパク・テソン教主(自称再臨のキリスト)も、水に「万病を治す力がある薬水」だとして信者に有料販売をした過去があります。

女性信者に性的暴行を犯し現在服役中のイ・ジェロク服役囚(万民中央教会堂会長、自称神同格の存在)も教団内で「いやし効果」があるとして「薬水」を販売していました。鄭明析氏も2018年2月に10年間に及ぶ服役を終え出所したばかりです。女性信者に性的暴行を加えた前科があり、再犯の恐れがある人物(性犯罪前科・監視対象)として足首にGPS付きの監視装置を装着しています。

鄭明析氏が統一教会宛に提出したとされる入会願書(画像:教会と信仰)

本紙は摂理の問題を客観的事実に基づいて報じています。摂理は本紙宛に送った要請の冒頭部分で「記事の信ぴょう性についての議論はさておき」と書いています。事実か虚偽かも主張しないで本紙に対し「虚偽」「名誉を棄損する行為」などと抗議されても、対応のしようがありません。それならば何を根拠に記事の取り下げを求めるのでしょうか?

摂理は2020年10月17日、公式サイト上で本紙の特別顧問を務める陳用植(チン・ヨンシク)牧師について極めて悪質な虚偽事実を掲載しました。この掲載は摂理の信ぴょう性と発言の正確性を自ら著しく低め、警戒される宗教団体としてより一層拍車をかける結果になりました。

陳牧師は韓国保守プロテスタント教会最大教団である大韓イエス教長老会合同総会の牧師であり、常緑教会の主管牧師を現在も務める人物です。韓国基督教異端相談所協会会長として韓国の異端カルト教団の被害者、脱会支援、信者家族のケアに長年尽力してきました。現在も会長の立場で精力的に取り組んでいます。http://www.jesus114.net/

同協会は韓国内に16の支部をもち、日本に1支部を有します。日本では本紙共同代表の張清益牧師が日本キリスト教異端相談所所長を務めています。1997年から2019年まで2000人を超えるカルト信者の救済を手がけてきました。陳牧師も同協会も韓国社会で高く評価され、さまざまなカルト集団による事件が起きるたびに信頼のおける情報を発信し問題の解決に貢献してきました。最近では新天地の最高幹部級信者の脱会支援と記者会見を行なったことで有名です。

摂理は、「暴力行為等処罰に関する法律」違反の罪など2件の裁判例を取上げ、陳牧師には前科があると断定的に表現して批判しています。この事象は、カルト信者を救出する過程でカルト側が「拉致監禁」「暴力行為」などと騒ぎ立て信者を脱会させないために事件化させたものです。日本においても統一協会信者の救出過程で同様の裁判が起こされたことがあります。陳牧師は過去に150回カルト側から不条理な理由で訴えられています。しかし、カルト側に有利な判決が下されたのはこの2件のみです。それも裁判の事実認定部分や経緯に触れない悪質な印象操作です。

また摂理は「損害賠償を請求された民事裁判においてもこれまで数度敗訴している」と断定的な表現で批判しました。これはまったくの虚偽事実であり、根拠のない作り話です。

「強制改宗ビジネスにより10億ウォンの収入を得た」との批判もカルト集団の典型的な誘導的表現であり、虚偽事実です。統一協会をはじめ、新天地、クリスチャントゥデイ創設者の張在亨のグループらが同様の主張をしています。陳牧師らはカルトから敵視され激しい誹謗中傷と攻撃にさらされながらも、苦しむ人たちを助けようと活動しています。過去にはカルトから教会に放火されたこともあります。

摂理はまた、陳牧師が「2012年に韓国基督教総連合会から異端と規定された」と批判してきました。一体どこからこんな情報を仕入れてきたのでしょうか。このようなフェイクニュースは、クリスチャントゥデイをはじめとするごく一部の異端カルト側の言説です。断言しますが陳牧師が韓基総から異端規定された事実はありません。本紙は繰り返し報じてきました。

当時、韓基総会長は独自の判断で、異端(カルト)規定される人物とその教団を不正に迎え入れていました。その結果、正規の異端似非対策委員会が機能しなくなり、異端(カルト)側が影響力を行使しはじめたのです。この結果、異端側は逆恨みで報復しました。この際、異端似非対策委員会の崔三卿(チェ・サムギョン)牧師を誹謗し、組織から追い出すために手段として虚偽の異端規定を行ないました。しかし、陳牧師が異端規定された記録はどこにもありません。このように韓基総が本来の運営目的から脱線し、汚職や不正が蔓延ったことに抗議して、主要教団は一斉に退会しました。この経緯も韓国では一般常識です。

摂理が主張する「罷免要求された人物」(陳牧師)がなぜ合同派の教団で1度も除名されることなく、異端対策委員会の重責を担う者として活動し続けているのでしょうか。陳牧師は現在、合同派の異端似非被害対策委員会(常任理事)及び異端対策委員会総務を務めています。他に世界キリスト教異端対策協会会長を兼任しています。

第105回常任・特別委員会発表 2020年10月20日 基督新聞

http://www.kidok.com/news/articleView.html?idxno=208585

異端脱会者回復セミナー開催 2020年6月24日 基督新聞

http://www.kidok.com/news/articleView.html?idxno=207128

そもそも、韓基総の現職会長だったチョン・グァンフン氏は、異端から賄賂を受け取った買収容疑と公職選挙法違反などの罪で逮捕され再収監されています。今もって団体は機能せず事実上崩壊状態にあります。(記事参照https://cult110.info/news/cck-2020-01-26-cbs-tv-w/

韓基総はこのように異端に加担した問題がある団体ですが、鄭明析氏については一貫して「反キリスト教的異端」という主要教団の総会決議規定を支持する立場を維持しています。自分たちの教祖鄭明析氏を最大級の異端と規定した主要教団の総会決議を支持する団体の名前を利用して陳牧師を批判する行為は理解に苦しみます。

キリスト教福音宣教会は教祖鄭明析氏の性犯罪を事実無根だと主張し、信者はそれを信じて追従しています。日本の主要な大学では偽装布教やダミーサークル活動に警戒し、さまざまな対策を講じています。弁護士団体や専門家も注意喚起を行なっています。今回の虚偽報道によって、摂理の問題性がより顕著になったことは間違いありません。

本紙は引き続き、このような圧力に屈することなく関連団体と連携して報道の使命を全うしていく次第です。

 

この回答は10月22日に本紙「お知らせ欄」に掲載したものです。