YouTubeで番組を配信している「SOSTV Japan Mission」から各地の教会に、「Youtube 聖書チャンネルのお知らせ」と題したハガキが届いている。「私達は、日本の一人でも多くの方に聖書を読んでいただくための活動をしています。Youtubeにて多くの動画を公開しています。教会員の方々の霊的な成長や牧師様の説教の題材などにお利用いただければ幸いです」と案内し、「ヨハネの黙示録やダニエル書の研究に最適です!」とアピールする。しかしその実態は、今日の教会の福音の理解は間違っており、教会は悪魔の住む所になったと不安を煽り、自分たちの特異な教えに誘導する内容だ。

SOSTV JAPANのYouTubeホームページ(画像はすべて同ホームページに掲載された動画から引用)

SOSTV(エスオーエスティービー)は、韓国人のカン・ビョングク氏が安息教(セブンスデー・アドベンチスト教会=SDA)を脱退後に設立したインターネット専門チャンネル。関連のブログでは「SOSTVは、アメリカからキリスト教の正統派として分類された、超教派宣教運動の一つであり、宗教改革を完成させるための運動として、1989年に始まりました」と紹介。自分たちを、中世カトリックを改革しようとした「ワルドー派の純粋な信仰を受け継ぎ」とか、「カルヴァンの改革の遺産である『行いによる義認ではなく、信仰のみによって救われる』や、絶対的な『神の主権』を聖書的な真理として認めると同時に、メソジスト派のジョン・ウェスレーが築いた『聖化キリスト者の清い生活』を尊重し」、さらに、ルター派の万人祭司、会衆派清教徒や再洗礼派の遺産にも同意するなどと謳っている。

ところが実際の番組では、巧妙な語り口で既成のキリスト教批判へと誘導し、自分たちこそが聖書の真理を持っている、というカルト宗教の典型的な論法を展開している。例えば、カン・ビョングク氏が2016年に死去したあとSOSTVの中心になっているソン・ケムン氏が、「陰謀論よりもっと重要なこと」をテーマに講義する【コロナワクチンと永遠の福音】という番組。まるで、多くの教会がワクチン陰謀論に惑わされているかのように印象付けた前提に基づき、陰謀論を批判するように見せかけながら、そのじつコロナ騒動の背後に国家的な詐欺があると思わせ、「ワクチン=獣の刻印」という表現で終末的な危機感を煽る。

ソン・ケムン牧師の講義の一つ【コロナワクチンと永遠の福音】

その理屈は、国がワクチンを獣の刻印のように強制している→教会は「イエス様を信じるだけで救われる」と言うが獣の刻印を受けても大丈夫でしょうか?→獣の刻印を受けないためには神様の戒めを守らなければなりません、とコロナ禍で是非が論議されたワクチン接種への不安を利用し、「信仰のみによる救い」というプロテスタント信仰の根幹に不安を抱かせる。

そして結論は、「今日の福音に対する理解があまりにも間違っています」と既成教会の聖書解釈がすべて誤りであるかのように決めつけ、「最後の時代に教会が悪魔の住む所になった。汚れた霊が集まる場所になったということです」とキリスト教会を誹謗中傷する。

ブログでは「キリスト教の正統派として分類された、超教派宣教運動の一つ」と自己紹介しておきながら、実際には既成教会の全面否定へと導く、カルト特有の欺瞞に満ちたすり替え/印象操作の手法を駆使している。

韓国主要教団では、大韓イエス教長老会高神(コシン)派が2009年総会で、SOSTVを「異端的」と規定する決議をしている。

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