過激な陰謀論など警察は同宣教会を捜査か。代表崔パウロ氏も事情聴取へ、インターコープは韓国メディア「ニュースアンドジョイ」に内容証明郵便で圧力

韓国警察は10月8日から9日に行なわれたインターコープ宣教会の集会参会人数は最終的に1000人を超えると見ている。警察は現段階の調査で「当日の参加者は617人まで確認した。さらに増える見込みだ」と明らかにした。一方でインターコープの崔パウロ代表は「500人しか参加していない」と主張。警察と真っ向から対立している。前回までの報道 https://cult110.info/intercpjapan/icp-btj/

インターコープ宣教会代表の崔パウロ氏(写真:ニュースアンドジョイ)

韓国では新型コロナウィルス感染防止のため屋内の集会で50人以上の参加を禁止している。このような中、BTJヨルバンセンターで大規模集会を開いたインターコープは、警察の捜査が入ると参加人数を大幅に減らして公表した。

韓国国会は、国会行政安全委員会国政監査の聴聞会で10月23日、李海植(イ・ヘシク)議員(民主党)が「メディアの報道によると集会参加者は617人まで確認できたという。警察庁はその後、正確な参加人数は把握できているのか」と質問した。これに対し、尹東春(ユン・ドンチュン)慶北地方警察庁長は「報道各社の通りである。現在、尚州市がインターコープを刑事告発し、捜査を進めた結果、相当量の証拠品を押収した。現在も捜査中であり詳細は答えられない」と回答した。議員は「では、617人よりさらに多く参加者がいたことは間違いないか」と再度尋ねると尹庁長は「そうだ。さらに多くの参加者を確認している」と明らかにした。

ニュースアンドジョイと警察関係者の電話インタビューで「現在捜査中で詳しくは答えられない」としながらも「正確な人数は不明だがインターコープが当初提出した参加者人数をはるかに超えている」と答えた。さらに警察関係者は「当日の集会は1000人以上参加していた」と述べた。警察は間もなくインターコープ宣教会代表の崔パウロ氏に対する事情聴取を行なう模様だ。

警察の捜査はインターコープの主張と真っ向から対立している。同宣教会は10月8日から9日にかけて行なわれたBTJヨルバンセンターでの大規模集会に3000人が参加したという報道を受け、メディア各社に反論した。「参加者は500人」との主張を繰り返した。韓国キリスト教有力紙「国民日報」は崔パウロ氏とのインタビューで「通常4000人余り収容できる施設に500人しか参加していないのだから違法性はない。だから行政に集会開催の事前通達を行なう必要もなかった」との発言を報じた。韓国警察はこれら主張が虚偽であると認めた。その上で代表を直接警察に呼び、本人の刑事責任を含め取調べを開始する予定だ。

ただ、今回の集会に関連した参加者からは新たな新型コロナ感染者は発生しなかった。 尚州警察署の関係者は、「インターコープの参加者らは、貸し切りバスに乗る前後、手の消毒や熱のチェック、マスクの着用はきちんと行っていたと聞いている。このような大規模集会で感染者が出なかったことは不幸中の幸いだ」と述べた。

一方、国政監査の李議員は「インターコープが大々的に発信している陰謀論についても警察は違法性を視野に捜査するべきだ」と述べた。「とんでもないフェイクニュースだ。国内の新型ワクチン接種で人間を遠隔操作する遺伝子操作計画が進んでいるとか、国にとって不要な人間を計画的に抹殺する極秘計画が進んでおり、インターコープのメンバーは抵抗に備えるよう教え耳を傾けている。悪質な虚偽情報を拡散させているではないか。国民を混乱させるこれら陰謀論について具体的な措置を取るべきではないか」と質問した。尹庁長は「深刻に受け止めている。サイバー捜査の方面からも捜査依頼をしたところだ。」と答えた。

李議員は続けて「インターコープ宣教会と代表の崔パウロ氏は我が国の既成教会から異端であると評価されている。今年5月にも無断で大規模集会を開き、あの全光勳(チョン・グァンフン)被告(韓国基督教総連合会仮代表会長)も参加していた。警察は断固とした姿勢で望むべきだ。今回の事件は感染症予防法違反であり、崔パウロ氏は厳重に処罰すべきだと考える」と述べ、尹庁長に今後の具体的な措置を報告するよう求めた。

警察の事情聴取を前にニュースアンドジョイは崔パウロ氏に電話インタビューを試みたが応対しなかった。

インターコープ宣教会(崔パウロ)は韓国主要教団から鋭意注視、参加自制、参加禁止などの規定を総会決議されている。

【10月30日追記】ニュースアンドジョイが10月28日付で上記の記事を掲載した翌日にはインターコープ宣教会の事務方を名乗る女性から電話があり「内容証明郵便を送ったので必ず回答してください」と告げ、記事の内容は虚偽であると強く抗議を受けた。内容は以下のとおり。

ニュースアンドジョイのウェブサイトは、2020年10月28日に「集会参加人数が500人以上だった」として、インターコープの主張が虚偽だと明らかににしました。韓国警察は「現在617人のリストを取得しており、より多くの参加者がいる」とする報道は内容が明らかに事実に反しております。「500人の参加者が4000人収容可能な施設に集まって何が問題なのでしょうか?」。記事を直ちに削除しなければ、法的措置をとることも警告しました。貴新聞は私たちのグループや崔パウロ宣教師について虚偽の報告を何度も繰り返し、直ちに記事を撤回するよう促したにもかかわらず、再び私たちを誹謗中傷しました。

インターコープによる内容証明郵便の記事削除や圧力は今に始まったものではない。今回も一般メディアによる第一報を受けて発覚した大規模集会についてインターコープは事前に事実を明らかにせず、警察の捜査が及ぶと参加人数を減らして報告していた。警察の捜査で参加人数を意図的に操作していることが明らかにされ、国会の委員会でも追及を受けたばかりだ。本紙もまた何度も電話インタビューを試みたが1度も応対しなかった。インターコープの迷惑行為やこうした隠蔽体質、会員に不安を煽らせる根拠なき陰謀論は韓国教会全体の評価を下げる結果になることを彼らは自覚できていないようだ。

 

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