二代目再臨のメシア韓鶴子氏 体調優れず、ふらつく姿も 二世信者に疲労感漂う。

2月7日付けの世界日報は米トランプ大統領からの祝電を一面で報じた。

韓国で行われていた統一教会(世界平和統一家庭連合)の故・文鮮明生誕100周年を祝うイベントが2月9日閉会した。注目されていた地上天国完成について韓鶴子氏(ハン・ハクジャ)から宣言が行なわれた。ただ、地上天国ではなく「天宝」と「孝情」という言葉が飛び交ったという。これが統一教会の今のキーワードだという。イベントでは大画面に映し出された天国の門が開くとその先に死去した文鮮明氏が待っているという演出が行われた。合同結婚を挙げた二世信者たちのために天宝(文鮮明がいる天国)に入る門が開かれたのだ。

文鮮明氏が待つ天国の門が開く演出も。(統一教会専門チャンネルより)

一見華々しい演出とは裏腹に統一教会の厳しい現実も見え隠れしたという。ある参加者は「マイナス12度の屋外で帰りのバスを待つ90代の食口(シック:信者)の姿が印象的でした」「宿泊施設も高級ホテル組から雑魚寝クラスまでさまざま。これが統一の現実です」「世界中から多額の献金を携えて多くの信者が統一教会の聖地に集結しました」と複雑な心の内を明かした。信者の超高齢化も深刻な問題だ。それでも韓国まで渡りイベントに参加しなければならない。二世信者の合同結婚式も参加するカップルは早朝から準備に追われ式中は居眠りする姿も目立った。女性信者は疲労感が漂い表情も暗かったという。お互いに知らない者同士、国籍も異なるためアプリを使い会話する様子があちこちで確認できた。約6000組が式に参加したがアフリカ、欧米人も多かった。

合同結婚式中に疲れて居眠りする信者が多くいた。疲労感が漂っていたという。翻訳アプリで会話するカップルが確認できる。(参加者提供)

このような中、米トランプ大統領から祝電が送られていたことがわかった。2月7日付の世界日報によれば、「文鮮明・韓鶴子総裁の活動にトランプ大統領から祝電“アメリカの歴史の誇り”」と大きく報じられた。被害者家族会の間から失望する声が噴出。なぜ、文鮮明を称賛するのかと怒りの声が持ち上がっている。「一体どんな功績が・・・」と疑問の声が聞かれる。大統領選を控えたパフォーマンスだと考えられるが、統一教会の関連企業はアメリカに集中し、政界にも大きく食い込んで影響力を持っている。米保守福音派層はこの祝電をどう評価するのだろうか。

五女の文善進氏(世界会長)と共に登場した韓鶴子氏。(統一教会専門チャンネルより)

参加者からの情報によれば二代目“再臨のメシア”韓鶴子氏の体調が優れず、五女の文善進(ムン・ソンジン)氏に支えられて登場したという。信者の目につかないところでは車椅子が用意され、ふらつく様子も確認された。現在77歳と言われており、このまま体調不良が続いた場合、統一教会は三代目再臨のメシアの選出とお披露目会をどうすべきか頭の痛い問題が迫っているという。決して「安泰」ではないのだ。

支えられて歩く韓鶴子氏。表情があまりなく体調不良説が浮上している。(統一教会専門チャンネルより)

信者の高齢化が浮き彫りとなり献金(資金)調達が困難となるなかで二世信者の合同結婚式を成功させたことで、「新たな資金」が組織に入ることは確実で表向きには成功といえる。しかし、ある信者は、「明らかに信仰面での忠誠心は衰退してきている」と述べる。望まない結婚、忠誠心が薄れる中での組織との関わりで相当なストレスを感じているはずだ。今回の米トランプ大統領の祝電が統一教会にとって「箔付け」となったことは確実だ。統一教会は一体どこまで走り続けるのだろうか。

本紙は被害者家族をはじめ多くの情報提供者の協力で今後も積極的に報じていく予定である。