ペンス氏、聖書から福音と平和を語り自称二代目再臨のメシア韓鶴子氏を称賛

2月28日、旧・統一教会(正式名称=天の父母様聖会・世界平和統一家庭連合)は聖地・清平(チョンピョン)清心平和ワールドセンターで第5回神統一世界安着のための希望前進大会を開催した。統一協会の創設者で自称再臨のメシア故・文鮮明(ムン・ソンミョン)氏死去後、夫である彼のメシア性を否定し、自分こそ原罪がない再臨のメシアだと宣言した妻、韓鶴子(ハン・ハクジャ)総裁は、以前にも増して様々なイベントを開くようになった。著名人や有名政治家、各国の知識人を招き、統一協会が掲げる「世界平和」、「宗教統一」を称賛するコメントを述べさせて、韓鶴子氏の偉業を讃えさせているのだ。

前・米副大統領ペンス氏がオンラインで登場し韓鶴子氏を讃えるメッセージを寄せた(画像:統一協会関連番組)

今回は、前アメリカ副大統領マイク・ペンス氏がオンライン(録画と思われる)でゲスト出演した。ペンス氏は米福音派層から強い支持を得る人物。前トランプ政権を全面的に補佐してきた。このペンス氏が、聖書から福音と平和について語り、最後には韓鶴子氏の偉業を讃えるメッセージを送った。彼の口から「神」や「キリスト」ではなく、「鶴子」が讃えられたことは異様な光景だった。事実上、ペンス氏は自称再臨のメシアを『彼女』と認めたと言っても過言ではない発言だ。

統一協会にとってこのような人物を招き、祝辞を述べさせることは最大の宣伝となる。自分たちの「健全性」と国際的な「力」を誇示することが狙いだからだ。今回も各国の有名政治家や新型コロナワクチン開発責任者まで登場。出演料の有無などは不明だが、この大会のために韓国では全信者宛に献金を催促する通達が本部から発信された。本紙が独自に入手した情報だ。また日本からの献金も相当額送金されたと言われている。

統一協会の総裁で自称二代目再臨のメシア韓鶴子氏(画像:統一協会関連番組)

文鮮明生誕100周年を記念したビッグイベント(2020年2月5日から9日)では、統一協会が掲げてきた地上天国が完成する日にあたり、本来なら全宇宙で宗教が統一し、戦争が終結し韓鶴子というメシアのもと「神の国」が訪れるはずだった。当日、イベントに出演した鶴子氏は、預言が外れたことを何も悪びれる様子もなく平然と「摂理」(統一協会が教える神の計画)が先延ばされたと宣言。神の国完成は「2027年」に変更された。このイベントに潘基文(パン・ギムン)前国連事務総長が出席。鶴子氏から世界平和に貢献した人物として表彰され「平和賞」が手渡された。

統一協会側の報道によると潘基文氏には表彰状と共に功労金として5千万円が贈られたという。このように出演者と統一協会の金の関係は単なる疑惑ではなく現実に起きている。こうした金も信者からかき集めたものだ。霊感商法事件や望まない相手との結婚(合同結婚)、信者も関わる人たちも深刻な人権侵害にさらされている。

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