韓国キリスト教異端相談所協会公式サイト。韓国の異端、カルト問題のエキスパート(牧師)が各支部長を務める。各教団の異端対策委員長、研究者たちで構成されている。(公式サイトより)

韓国を代表するキリスト教異端研究、相談機関「韓国キリスト教異端相談所協会」(会長=陳用植牧師 読み:チンヨンシク)は韓国で新型コロナ感染拡大の原因とほぼ断定された「新天地」(正式名称:新天地イエス教証拠(あかしの)幕屋聖殿)の問題点と韓国政府、保健当局に向けた声明を発表した。本声明は25日、韓国「国民日報」に掲載された。同協会「日本東京相談所所長」(日本キリスト教異端相談所)を務める張清益牧師は本紙、異端カルト110番の代表も務める。

 

声明は次の通り。

声明文

韓国キリスト教異端相談所協会(以下、韓相協、代表会長・陳用植牧師)は大変悲痛な心境で大韓民国最大の宗教詐欺団体「新天地」と国民の生命を脅かす新型コロナウィルス感染拡大という事態に関連した声明を発表する。今、韓国政府は宗教詐欺団体「新天地」と関連した特別な措置を講じなければならない。そうでなければ、決して新型コロナ感染の防疫は成功しないことを事前に警告する。

新天地の教祖李萬煕(イ・マニ)は1931年に慶尚北道清道郡で生まれた。朴泰善の伝道館、柳在烈の幕屋聖殿、ペク・マンボンの再創造集団など異端、カルト団体を転々とした李萬煕(イ・マニ)がこの時代のメシア、王の王と信じる宗教詐欺団体である。

なぜ、彼らが宗教詐欺団体と言われるかという理由は、聖書のヨハネの黙示録7章と14章に出てくる14万4千人という数の中に入ると、霊と肉体が合一して肉体が永生(死なない)し、世界万民に号令する王になると教えるからだ。この教理に洗脳された信者たちは新天地の言葉だけを信じれば、人生のすべてが解決するという妄想的な終末論に陥り、職場、家庭などすべてを投げ捨て、ただ教祖である李萬煕(イ・マニ)に人生を捧げる操り人形と化してしまう。この終末(世の終わり)があと2年ないし3年しか残っていないと信じるため信者は組織に人生のすべてのエネルギーを投じてしまう。
 
このような妄想的な教理をただ信奉する非常識な団体と感染力が強い新型コロナの問題が混ざれば韓国という国が焦土化してしまう可能性もある絶体絶命で極めて深刻な状況だといえる。このような状況の中でこそ、我々、韓相協は政府が積極的に対策に乗り出してくれることを求める。

仮に新天地を通常のキリスト教、一般の教会と同じように見なすならば決して新型コロナ感染拡大による被害を防ぐことはできないことを強調し次のように声明を発表する。

第一

新天地は全国12のネットワークを持つ団体である。1月末から2月2日まで李萬煕(イ・マニ)の実兄の葬儀が行われた慶尚北道・清道(チョンド)デナム病院には全国の高級幹部をはじめ、中国の新天地指導者たちが集まっていたと報じられた。この報道が事実なら中国から来韓した新天地の一部の信者(感染者)を通じて韓国全土に感染拡大が広がった可能性は排除できない状況だ。

現在、新天地に関する誤情報(虚偽ニュース)が流れている問題については、組織内部の情報を徹底的に統制し、正確な情報を公表しようとしない新天地側に重い責任があることを指摘する。中央防疫対策本部(中対本)は同日、清道の葬儀に参列した新天地信者を正確に把握し、その信者を中心に防疫対策を講じなければならない。

第二

新天地は通常の教会とは異なり、支部聖殿の他、新天地であるにもかかわらず「大韓イエス教長老会」などの看板を掲げる「ダミー教会」、勧誘目的の聖書勉強を行う偽装センター(神学院)、聖書を少人相手に教える屋外活動(一般のカフェを利用)を行っている。この活動を通じて新天地は一般人に多く接触することになる。彼らはこれら勧誘、活動の一切を新天地であると言わず隠して行う。隠しているために新天地信者(感染者)の把握と接触者も自覚することが困難となる。したがって中対本は新天地本部と支部に属するすべての信者名簿を公開して彼らが運営する地域組織(2020年現在、支部、偽装センター、事務室、その他の建物を含め合計で1529棟把握)を把握したうえで対応しなければならない。これを行わないならば韓国における新型コロナ感染拡大は防ぐことができず失敗に終わることは明白だ。

第三

新天地は自分たちの組織運営をトップシークレット扱いと考え外部には明かさないだろう。これは30年以上、活動してきた新天地の地域拠点が明るみになり崩壊につながることを恐れた危機感から始まったものかもしれない。いずれにせよ、理由を問わず、このような団体故に中対本の防疫対策は大変困難を極めるだろう。このため、防疫のための情報公開を要請した場合、政府は強制力を行使しても新天地本部や関係先への家宅捜索などを通じて彼らの秘密組織運営網を徹底して洗い出し、防疫対策を立て、国民の安全のために最善を尽くすことを求める。

第四

李萬熙(イ・マニ)に告げたい。新型コロナ感染拡大が発覚して後、教祖李萬熙(イ・マニ) は「この事態は悪魔の仕業だ。」と責任転換するメッセージを信者に発したにすぎない。今、全国民はこのような事態の中、恐怖に震えている。特に幼い子どもを育てる親の苦労は計り知れない。中対本は日ごとに増える感染者(陽性反応)を管理し自らの危険も顧みず日夜奮闘している。病院も溢れかえる患者に全力を注いでいるのが現状だ。しかし、新天地は主要な情報を今も隠蔽したまま自分たちの正体がばれることを恐れ、それに時間を費やしている。

教祖李萬熙(イ・マニ)は今からでも目を覚まし、全国の信者名簿を対策本部に提供し、国民の健康と安全を脅かす新天地の蛮行に責任をとって総会長職を辞任することを促す。

第五

新天地のスポークスマンはYoutubeを通じて新天地に対する立場を表明した。「新天地は保健当局に積極的に協力している。 新天地が最大の被害者であることを認知してほしい」という内容だ。 しかし、これは”その場しのぎ発言”に過ぎない。 新天地からの立場表明後も、大邱広域市西区の新型コロナ対策総括チーム長に陽性反応が出た後に、この人物(公務員)が”新天地信徒”であることが明らかになった。また、某一般教会の長老の夫人が同じく陽性反応が出た後に、新天地信者であることが分かった。 新天地が最大の被害者という話は間違いではないが既に予見された人災である。

24日、午前発表の総感染者763人のうち新天地関連は456人(59.8%)という統計は新天地の閉鎖密集形態の集会と偽装や隠蔽的な運営体質・布教 (場所及び方法)による結果故の自業自得でないか。

新天地は信徒が30万いると主張した時代があった。その他にも20万人がセンター教育を受けているとまで主張したがその名簿をすべて防疫当局に渡して全員が調査を受けられるようにすることを望む。 新天地自体の被害がこれ以上起きないよう、速やかに有言実行、協力してほしい。

そして今も2人1組で一般教会にスパイ布教活動をするよう指示を出していることが明らかになっているが直ちに中止することを望む。

2020年2月25日

 

韓国基督教異端相談所協会

代表会長・陳用植牧師

キム·ジョンハン牧師(全南相談所長)

カン·シンユ、イム·ウンギ牧師(光州相談所)

コ·グァンジョン牧師(仁川相談所)

イ·ドクスル牧師(ソウル相談所)

キム·ナムジン牧師(京畿北部相談所)

ソ·ヨングク牧師(江北相談所)

ファン·ウィジョン牧師(嶺南相談所)

シン·ヒョンウク牧師(九里相談所)

キム·ゴンウ牧師(江南相談所)

チョン·ウンギ牧師(大田相談所&大田宗教問題研究所)

チュ·ギス牧師(京仁相談所)

チン·ヨンギル牧師(全州相談所)

ユ·ソンド牧師(江陵相談所)

張清益牧師(日本・東京相談所)