信者の感染者を確認後も隠蔽、専門家から「教会だけでなく『偽装センター』を早期に閉鎖すべき」・・・教会へ潜入工作を行うため感染拡大の恐れ

【ニュースアンドジョイ 2020年2月19日】

新型コロナ感染が確認された信者らが通う新天地教会(画像:CBS)

先日、新型コロナウィルス感染が確認された新天地大邱教会に通う60代(女性)信者に続き、新たに同教会の信者10人の感染が確認された。ひとつの集団でこのように多くの人が一度に感染するのは韓国では初の事態だ。

韓国感染症疾病管理本部は19日の発表で「韓国内で31番目に感染確認された女性(新天地60代信者)は9日、16日に新天地大邱教会の日曜礼拝に出席した。彼女はエレベーターで教会4階に移動し、その際に12人の信者が同乗した。礼拝には少なくとも300人から460人が出席していた模様だ」と述べた。

これまで明らかになった状況を整理すると、いくら同じ時間に礼拝に出席したにせよ、こんなに早くに大量の感染者が出ることはおかしい。

新天地の教祖イ・マニは神格化された人物で韓国主要キリスト教団が異端と規定する団体である。(ニュースアンドジョイ)

異端問題を扱う専門家らは「新天地が普段から行っている活動の特性を知っていれば、なぜ感染者が一度に何人も確認されたのか理解できる」と口を揃えた。韓国基督教異端相談所協会(会長=陳用植牧師)大邱支部のイ・ドンホン牧師は19日、本紙の取材に「新天地は礼拝をするとき、信者同士は肩があたるほどぴったりと付いて床に座る。そうしたことも感染拡散につながる可能性があるのではないか」と述べた。

最も懸念されることは、新型コロナウィルスの感染が疑われる症状が出ても新天地側は隠蔽して構わない考えで、活動させる点にある。彼らはよく街頭で身分を偽り布教している。31番目の感染者(新天地女性)は高熱が出る中で活動を続けていた。医師が検査できる病院へ移送しようとしたところ拒否していたこともわかっている。さらに新天地大邱教会で感染者が出たことを受け表向きには教会を一時閉鎖すると明らかにしたが、内部信者には「礼拝堂は閉鎖したが二人一組で活動を継続するよう」指示されていたと韓国キリスト教放送「CBS」が報じた。

翌日、感染者がさらに10人確認されると、新天地は再び隠蔽を行った。新天地は信者に対して「感染の疑いがある場合、外部に対しては『あの日は礼拝には行かなかった』『私は他の場所にいた』と回答するよう指示していたことが判明。「新天地のメンバーと疑われた場合は『私と新天地、新型コロナウィルスは何の関係があるのか?』と明確に反論せよ」という通知も送られていた。

新天地内部で信者に通知された指示

新天地側が信者向けに発信したメッセージがSNS上に流出した。異端相談所(韓国基督教)の別の支部長は「新天地は国家が感染症拡散防止に努めるなかでも、自分たちを守ることだけを考える集団にすぎない」と批判。支部長は「新天地の信者は自分が一市民である自覚もなく、国民としての責任を果たす概念すらない。感染が確認されたら適切な治療を受け、国の調査に協力するのは当然のことだ。しかし、新天地は保身ばかり考えている。のちに彼らのせいで収拾がつかない事態に発展したらどう対応するつもりなのか」と厳しく指摘した。

新天地は組織的隠ぺいを図り、拡散防止に努めなかった。彼らは新天地であることを隠す偽装した教育センターで活動している。そこに出入りする人の半分は新天地側の関係者だ。勧誘され多くの人が足を踏み入れている。単に教会だけを閉鎖し、偽装センターをそのままにすることは意味がない。このような動きは、政府も確認することは非常に困難といえる。

全国新天地被害者連帯のホン・ヨンホ代表は「韓国の保健局が新天地の活動を十分に調査したうえで対策を講じる必要がある」と述べた。「教会を閉鎖してもなんの意味もない。感染した大邱教会の周辺には偽装し隠されている彼らの活動拠点が17か所ある。感染者と普段から偽装勧誘を行うメンバーらは今もそこで活動している。早急に偽装センターを閉鎖すべきだ」と指摘した。

続けて、ホン代表は「新天地は国家秩序を脅かす集団であることが、このような事態を受けて浮き彫りになった。新天地は嘘をついて人々を欺き活動してきた。国家の非常事態にも無責任な対応を続けている。感染者が確認されたのなら事実を公にし、信者に活動を自粛するよう指示するのが常識だ。それでも隠ぺいを続け、街頭で偽装勧誘を行う。無責任すぎる集団だ」と強く批判した。

ニュースアンドジョイは現在の状況を確認するために新天地本部に数回電話したが応答はなかった。

 

編集部より

日本国内でも新天地は偽装教会(教会とわからないように偽装した拠点)で学生や留学生を多く勧誘し、交流イベントを続けていることが確認されています。本紙が取材を続けたところ空港から直接、偽装教会に向かってきたと思われるような中国人(中国語を話している)信者の出入りも複数回確認しました。周辺大学で勧誘活動も活発に行っています。コロナウィルスの感染拡大だけを警戒することは慎重にすべきですが、韓国同様、新天地の危機管理の甘さや偽って活動している点を考えると、国内でも異端(カルト)の動きは注意する必要がありそうです。

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