調査の結果、45人の新天地工作員が潜入していたことを確認
【ニュースアンドジョイ9月1日号】
新天地の最高幹部級信者で全国大学部長を務めたパク・スジン氏の記者会見が8月26日行なわれた。脱会記者会見で明かされた新天地による韓国大学生宣教会(通称韓国CCC)組織破壊計画について、韓国CCCの代表パク・ソンミン氏と全責任スタッフが29日、連名で緊急声明を発表した。
前回の記事 https://cult110.info/shintenchi/ccc-2020-09-02/
脱会者パク氏は記者会見で「教祖イ・マニ氏の指示を受け、韓国CCCが2019年6月、韓国基督教総連合会(韓基総=通称CCK)を脱退後、一般の学生に偽装した信者を潜入させた」と証言した。昨年の下半期だけで全国21大学に42名の新天地信者を送り込み、その内の30名は韓国CCCが活動する大学に派遣されたことも明らかにされた。
韓国CCC代表パク・ソンミン氏は「驚きと怒りを禁じえない」とし、「非常識で悪意に満ちた蛮行を指示したイ・マニとそれに服従した新天地信者の行動を強く非難する」と述べた。また、「今後いかなるかたちでも潜入を黙認せず、我々の活動に新天地信者および関係者の関与が発覚した場合はあらゆる手段を通し法的措置を取る」と警告した。
韓国CCCは情報提供を受け、すぐに調査に取りかかったという。「調査した結果、脱会者パク氏の証言とかなりの部分で一致した。全国21大学に45名の新天地信者が潜入していたことが確認された。ある大学は3人潜入したがすぐに発覚し慌てて行方をくらましたようだ。大部分が今年2月の新型コロナウイルス感染拡大事件以降に突然連絡が取れなくなり、所在不明となった」
ニュースアンドジョイは匿名を条件に韓国CCC責任スタッフに取材を試みた。B氏は「数ヶ月前に異端相談所を通じて情報提供を受けた。内部ではすでに調査を終えた。調査の結果、偽装潜入した信者はソウルで20人、仁川(インチョン)で4人、釜山で11人、あとは地方の大学に入り込んでいた。幸い、各大学を担当するスタッフや一部の学生から怪しい人物がいるという情報提供があり、すぐに対応したため新天地側は発覚を恐れて表立った活動はできなかったようだ」と答えた。
別のスタッフは「新天地が大学キャンパスで偽装布教する情報は有名で以前から耳にしていた。特にここ数年は新天地について警戒するように言われていた。ただ実際には相手を信頼して関わりを持つ活動なので、熱心なクリスチャンに出会えばこちらとしても受け入れてしまう。だから新天地かどうか見抜くのは容易ではない。新入生が入ると所属教会を確認することもある。ただ、新天地は既成教会に通って新天地信者だと分からないようにしているので、確認作業には正直限界を感じる」と述べた。
韓国CCC関係者はこの程度の被害で揺らぐような団体ではないと強調した。「現在、専門家を招きキャンパスごとで徹底したカルト対策講習を実施している。スタッフも万が一に備え学生の様子を見守り続けている。我々は創立以来、常に異端と戦ってきた。学生の出入りが多い分、さまざまな異端が潜入を試みてはトラブルを起こしてきた。利用されたことも多い。しかし、無防備なわけではない。韓国内には1000人の責任スタッフと350人の大学担当リーダーが所属している。今回のように新天地が潜入しても一時的な混乱は起きるが組織が揺らぐことはあり得ない。イ・マニのとんだ誤算だ」
結果的に今回の新天地の偽装潜入は、CCCにたいした影響を及ぼさなかったという。「新天地の教祖はCCCの内部事情はおろか韓国キリスト教界のルールをまったく理解していないようだ。我々が韓基総を脱退したのは組織が弱体化したからではない。イ・マニはとんだ見当違いをしたようだ」。また、「CCCが大学生だけで構成されていると勘違いされては困る。私たちCCCは学生を預かる上で専任のスタッフを配属させ万全を期している」とも語った。
韓国CCCは今回の事態を非常に重く受け止め、黙認しない構えだ。法的措置について検討していることも明らかにした。広報部は「今回はCCCが標的にされたが、証言から他の大学で総学生会長や総サークル連合会長にまで新天地が食い込んでいることがわかった。こちらから被害が拡大していく可能性が高い。そこで学院福音化協議会(CEN)など複数の団体と連携し、十分に議論した上で新天地を告発する予定だ」と述べた。
声明 「新天地の教祖イ・マニによる韓国CCC偽装潜入計画について強く糾弾する」
韓国大学生宣教会(韓国CCC)は去る8月26日、韓国教会が異端・カルト集団と規定した新天地から脱会した元全国大学部長パク・スジン氏による記者会見を通じ、新天地が韓国CCCの組織破壊を目的に信者の潜入及び工作を目論んだ事実を確認し驚きと怒りを禁じえません。
今回の問題を受け、韓国CCCは非常識で悪意に満ちた蛮行を指示したイ・マニとそれに服従した新天地信者の行動を強く非難します。また、今後いかなるかたちでも潜入を黙認せず、我々の活動に新天地信者および関係者の関与が発覚した場合はあらゆる手段を通し法的措置を取ります。私たちは新天地に対し以前より教会と宣教団体に偽装潜入を試みて破壊と混乱を起こす実態を把握した上で相応の対応を行なってきました。
今回、情報提供を受け、調査に及んだ結果、各大学の韓国CCCに潜入していた新天地工作員は45人で一部はすぐに発覚し所在不明となりました。大部分は今年2月以降、コロナ拡散事件を受けて連絡が途絶えるなど行方が分からなくなっています。
今後、全スタッフと所属する学生には異端カルトに対する徹底した教育を行い新天地が潜入できないよう予防策を講じることをお約束します。
私たち韓国CCCは1958年創立以来、韓国の教会と良好な協力関係を築きながらイエス・キリストの福音を伝えてきました。これからも大学生伝道に励み、イエス・キリストの弟子教育と世の光と塩となれるよう最善を尽くす所存です。
2020年8月29日
韓国キャンパス・クルセード・フォー・クライスト(韓国CCC)
代表 パク・ソンミン 全責任スタッフ一同