貴教会におかれましては益々のご清栄、お慶び申し上げます。
私たち信仰者は主が成し遂げられます天国と永遠のいのちのために、これまで働いてまいりました。そして、預言から約2000年を経たこんにち、まさに、その新約黙示録が成就される時が到来しています。
私たち新天地は、その名前の通り「証しをする神の幕屋」です。
そして、代言の牧者 新天地総会長が今月も御言葉大聖会を開き、全世界に証ししています。約束の牧者一人が見て聞いた(22:8)、この預言の成就の実状を、必ず聖書と、また預言と照らし合わせて確かめて下さるよう、今回このお知らせを送らせて頂きました。
添付のファイルは、我が新天地総会長のみなさま牧師さま方への直々のメッセージです。併せてお読みくださいますよう、お願い申し上げます。
新天地イエス教証拠幕屋聖殿御言葉大聖会
(Youtubeリンク)


                           新天地イエス教 証拠幕屋聖殿 東京教会

韓国の主要教団から異端規定されている新天地イエス教証拠幕屋聖殿(新天地イエス教)から、こんなメールが各地のキリスト教会に届いている。URLをクリックすると「2023 10月 御言葉大聖会」のYouTube動画につながる。

「地球村の各国の牧師の皆さんへ」と題した総会長の手紙と、新天地のパンフレットも添付されている。

パンフレットには「新天地イエス教会とは」と、次のような説明がある。

新天地イエス教会は

主の再臨の時である今日、ヨハネの黙示録7章の通りに

創設された12枝派(部族)がある教会であり、

世界で唯一、聖書66巻の預言と実状に精通した所である。

イエス教とは、イエス様が教会の主人であることを意味する。

総会長イ・マンヒ代表は教祖ではなく、

ヨハネの黙示録2216節の通りにイエス様が

諸教会のために遣わした代言の使者である

イ・マンヒ総会長について「教祖ではなく」と、異端・カルトと目されていることを払拭しようとしていることがうかがえる。だが、その一方で「諸教会のために遣わした代言の使者である」と特別な存在であることもにおわす。新天地イエス教の内部ではイ・マンヒ総会長は永生の(死なない)保恵者(助け主)であると教えられていることがわかっているが、「異端」とみなされるそうした一面は隠されている。

韓国主要教団の異端規定(総会決議)では、最大教派の大韓イエス教長老会合同が「教主神格化、聖書解釈の誤り」、高神が「代表イ・マンヒが直接啓示者、保恵者(助け主)と主張」を問題視、統合と基督教大韓聖潔教会(ホーリネス)が「啓示論、神論、キリスト論、救済論、終末論」を異端の理由に挙げているほか、大韓イエス長老会高神と合神、基督教大韓監理会(メソジスト)、基督教大韓神様の聖会(アッセンブリーズ・オブ・ゴッド)も新天地イエス教を異端規定している。

メールに添付された総会長の手紙では「牧師の皆さん、啓2218-19節に、啓示録(編集注:黙示録のこと)を加減すれば、天国に入れず、のろい(災害)を受けると書かれています。しかし、地球村の全ての牧師の皆さんと聖徒の皆さんは、みんな啓示録を加減しました。それゆえ、このままでは救われません」と挑戦的な文言も。

……主が私に啓示録の預言が成就した実状を見せてくださり、諸教会に行って、私が見て聞いたことを証ししなさいと言われた。しかしイエス様の初臨の時のように、今日も、諸教会は、遣わされた約束の牧者である私を受け入れず、異端として扱って迫害した。しかし、私は使命を果たすため、集会を開いて、啓示録が成し遂げられた実体たちを証ししている——というのがイ・マンヒ氏の言い分だ。その主張によると、今は黙示録17章まで成し遂げられた時代で、「私は、イエス様が選ばれて、私が見て聞いたことを証ししなさいと遣わされたイエス様の使者です」と豪語する。

新天地御言葉大聖会で語る李萬煕(イ・マンヒ)総会長

黙示録を比喩的に解釈しなければならないというのが新天地イエス教の主張だが、その解釈法は、象徴的に書かれた事象に具体的な意味を当てはめるアレゴリカルな手法であることが、これまでにウェブ上に掲載された教え等からわかる。聖書で比喩や象徴として書かれている表現に恣意的に具体的な意味を読み込めば、解釈者が主張したいことに誘導することができる。これは聖書解釈で禁じ手とされる初歩的な誤りであり、異端が人々を自分たちの教えに導くためにしばしば利用される。象徴表現が多い黙示録は理解しにくいこともあり、アレゴリカルな解釈を提示されると、今までわからなかった黙示録の意味が明確にわかったと錯覚しやすい。

パンフレットには「啓示の福音に感動した世界の牧会者たちの声」として、国名・顔写真・名前・教会名入りで、新天地オンラインセミナーに参加したという各国の「牧師」が「総会長様」を絶賛するコメントが載っているが、この人たちの素性はわからない。

相前後して、新天地の広報担当を名乗る電話がキリスト教会にかかってきて、「牧師先生から、どのように信仰に入ったのか、お証しを伺いたい」という依頼を受けた、という情報も入ってきた。以前には、終末に関する3つの説教の音声を聴き比べて感想を聞かせてほしいという依頼が牧師たちに来たこともある。不用意にコメントすると名前や肩書が利用される可能性も考えられるので注意が必要だろう。