キリスト教メディアを自称する「クリスチャントゥデイ」が本紙の根田祥一編集顧問を名誉毀損で訴えた裁判で、東京地裁から判決が出されたことを受け、613日に裁判報告会が開かれる。主催は、カトリック中央協議会、在日大韓基督教会、日本基督教団、日本聖公会、日本福音ルーテル教会、日本バプテスト連盟で構成される「カルト問題キリスト教連絡会」。被告本人が東京地裁判決で事実認定された内容の意義などについて話すほか、この問題を追及してきた韓国メディアの記者が韓国での状況も報告する。

4月22日、東京・霞ヶ関の東京地方裁判所で

主催者は、キリスト教界全体に関わることなのでぜひ参加して情報を共有してほしいとして、次のように呼びかけている。「今回、遂に、クリスチャントゥデイの『構成員が、自己の利益のために峯野牧師を騙し、模範的なキリスト教徒を装ったとの事実』や、クリスチャントゥデイが『ダビデ張牧師を再臨のキリストと信じる「共同体」の一部』であることが、判決の中で事実認定されたのです。これは、日本のキリスト教界全体にかかわる脅威です。しかし、いまだ少なからぬキリスト者や教役者が、クリスチャントゥデイとの協力関係を維持・継続していることを、私たちは強く憂慮しています。どうかこの集会に諸教会・教団でカルト問題に取り組んでおられる方や取り組むべき立場にある方、また機関紙に関係する方を派遣してくださり、この深刻な問題について見識を深め共に協議する機会をもってくださいますようお願いいたします。」

参加申し込みの方法などは、以下の案内のとおり。


裁判報告会のご案内

2024年5月3日(金)
主催:カルト問題キリスト教連絡会
〔参加教会・教団〕
カトリック中央協議会・在日大韓基督教会・
日本基督教団・日本聖公会・
日本福音ルーテル教会・日本バプテスト連盟

日 時 : 2024年6月13日(木)午後
場 所 : 東京都内某所 + オンライン(zoom
申し込み方法:ご案内末尾に記載の「申し込みフォーム」より
集会の時間、場所、zoomIDとパスコードについては、参加を承認した方に、後日、メールにてお知らせします。

自称〝キリスト教メディア〟「クリスチャントゥデイ」とその関連組織の元メンバー(脱会者)らが2019年から2021年に開設していた証言ブログ「ダビデ牧師と共同体を考える会」に掲載した記事をフェイスブックなど SNS でコメントをつけて拡散させた行為が社会的評価を低下させたとして、株式会社クリスチャントゥデイが根田祥一さん(異端・カルト110番編集顧問)を相手取り、110万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が、4月22日に東京地裁で出されました。

判決は、証言ブログの内容の一部において名誉棄損が成立することを認定しましたが、脱会者たちが法的リスクを考慮せずに自らの経験と思いを書いた文章の一部に名誉棄損にあたる文言があったことは、仕方のないことであったと私たちは評価しています。根田さんも当初から、原告が隠していたダビデ張牧師を「再臨のキリスト」と信じる「共同体」との関係や、この「共同体」の実態が判決文の事実認定においてどこまで解明されるかを問題にしてきました。

そして、判決は、『原記事の内容の真実性は否定されない』(判決文・17ページ下段)と、元メンバーブログの証言が、クリスチャントゥデイが主張しているような「ねつ造」文書ではないと判断した上で、『原告の構成員は、その活動の便宜のため、峯野牧師に対し、張牧師が「再臨のキリスト」であるとの信仰を秘し、淀橋教会(注:ウェスレアン・ホーリネス教団)又はその所属団体の宗教上の理念に従順である態度を示して、峯野牧師にその旨信じさせていた』(判決文・26ページ上段)ことを真実に合致すると認め、日本のキリスト教界に潜入するための「共同体」の工作が原告クリスチャントゥデイによって行われたことや、『原告は、張牧師の「共同体」の組織の一つとして』、「共同体」の『宗教上の理念、理想を実現する手段として利用されていたということができる』こと(判決文・28ページ下段)、原告を含むこの「共同体」がそれらの活動のために労働関係法規を軽視し日本人信者に無賃労働や借金をさせていた実態、宣教師の不法入国に組織的に関与し便宜をはかったこと(判決文・16ページ下段から17ページ上段)などを事実認定しています。

裁判の経過や論点については、「異端・カルト110番」( https://cult110.info )に掲載されていますが、「クリスチャントゥデイ」だけでなく、「共同体」の一部である「オリベット大学」における巨額マネーロンダリング事件、また「あいのひかり教団」「日本オリベットアッセンブリー教団」、さらに世界福音同盟( WEA )や全米福音同盟( NEA )についての記事もご参照いただきたいと思います。

クリスチャントゥデイと「共同体」の問題は、2008年と2018年に日本基督教団により「キリスト教として同一の線に立つことは出来ない」との教団議長声明が出されており

https://uccj.org/newaccount/28356.html )、これまでも指摘されてきました。そして今回、遂に、クリスチャントゥデイの『構成員が、自己の利益のために峯野牧師を騙し、模範的なキリスト教徒を装ったとの事実』や、クリスチャントゥデイが『ダビデ張牧師を再臨のキリストと信じる「共同体」の一部』であることが、判決の中で事実認定されたのです。これは、日本のキリスト教界全体にかかわる脅威です。しかし、いまだ少なからぬキリスト者や教役者が、クリスチャントゥデイとの協力関係を維持・継続していることを、私たちは強く憂慮しています。

どうかこの集会に諸教会・教団でカルト問題に取り組んでおられる方や取り組むべき立場にある方、また機関紙に関係する方を派遣してくださり、この深刻な問題について見識を深め共に協議する機会をもってくださいますようお願いいたします。

〔 予定している集会内容 〕

  1. 根田祥一さんからの裁判報告
  2. 韓国のキリスト教メディアからの報告
  3. パネル・ディスカッション
  4. 質疑応答・協議

参加の申し込みは、下記の「申し込みフォーム」からお願いします。

〔お問い合わせ先〕 日本基督教団カルト問題連絡会 cult@uccj.org