教祖を守るため嘘の証言 検察「組織ぐるみの極めて悪質な性犯罪」

教会と信仰 2021年04月12日号

2018年当時、法廷に入る万民中央教会の李載禄服役囚(画像:聯合ニュース)

2018年9月8日、女性信者に対する準強姦罪の罪で最高裁から16年の実刑判決を言い渡された万民中央教会の堂会長、李載禄(イ・ジェロク=78)服役囚の刑事裁判で当時、教会側の証人として出廷した現役の女性信者3人に対し、教祖に有利となる嘘の証言をしたとして偽証罪に問われていた裁判で検察は実刑判決を求めた。

ソウル中央地方裁判所刑事19単独審理(イ・ウォンジュン部長判事)で4月12日に開かれた万民中央聖潔教会(万民中央教会)李載禄の女性信者でA被告ら3人の法廷偽証罪事件の公判で、検察は「極めて悪質な性犯罪者に有利な裁判となるよう組織的に偽証した」として、3人それぞれに懲役6か月を求刑した。

偽証罪に問われている女性信者A被告は2018年9月、李載禄の刑事裁判に出廷し証言した際、「(被害女性らが)女性用ランジェリーに着替えさせられ酒を飲まされたのか?」という質問に対し、「それは事実ではない。ランジェリーを着た事実はなく、酒を飲まされたこともない」と嘘の陳述をした疑いで偽証罪に問われ起訴された。被害女性は教祖から酒を強制的に飲まされ、ランジェリー姿で性行為を強要されたことが裁判で事実認定されている。

同じくB被告も2018年10月、「(教祖と)食事を食べた際に酒を飲んだか」という質問に対し、「全くそのようなことなかった。酒は出ていない」と証言。再び、弁護人から「では、集団的性行為は行われていたのか」と質問されると「全くない」と答えた。B被告はのちの判決で認められた「女性信者らに飲酒させ、食事を一緒に食べた」、また「酔わせて抵抗できない状態で集団的性行為に及んでいた」という部分について嘘の証言をしたとし偽証罪で起訴された。C被告も同様の証言を述べ罪に問われている。つまり、教祖を守るために被害者らと同席していた現役女性信者が性的暴行の事実を偽って証言したことになる。

教会側の弁護人は「公訴事実をすべて否認する。6年前のことにもかかわらず、被害者の供述が採用され、李載禄牧師に対して有罪判決が言い渡されたからといって、今回の証言を偽証と断定することはできない」とし、「これら証言は結果として李載禄牧師の刑事裁判に影響を及ぼすことはなかった」と反論した。

3被告に対する判決は来月5月13日に言い渡される予定だ。

 

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