崔パウロ氏が謝罪、一方で陰謀論については「知人から聞いたこと」苦しい釈明 新型コロナ集団感染続く

インターコープ宣教会代表、崔パウロ氏が昨年11月、研修施設「BTJ(バック・トゥー・エルサレム)ヨルバンセンター」で国の防疫規定に違反して大規模集会を開催した事件について17日、プレスリリースを通じて崔氏自らが違反を認め、集団感染が広がる現状について初めて謝罪に応じた。集会関係者から広がった感染者数は17日現在で768人に上っている。当初、インターコープの広報部は集会参加者数を違反した事実はないと主張。第一報を報じたキリスト教メディアに対し、内容証明を通知した上で提訴する構えを見せていた。しかし、最終的に3000人を超える参加が確認され、309人が未だPCR検査を受けていない状況であることもわかった。その多くが韓国籍の宣教師と見られている。国外に出ている可能性も含め、正確な足取りが掴めていないという。これら事実を代表は認めたものの、韓国警察は感染症予防法違反の容疑で捜査を進め、近く崔パウロ氏に逮捕状を請求する見通しであることがわかった。

新型コロナ集団感染の事実を認め謝罪したインターコープ宣教会代表、崔パウロ氏(画像:ニュースアンドジョイ)

崔氏は18日付けのインターコープ宣教会プレスリリースを通じ、「研修施設の訪問者から新型コロナ感染者を多く出したことを申し訳なく思う。昨年11月27日以降、関連施設を訪問した宣教師ら参加者はすぐに保健所か病院でPCR検察を受けてほしいと考えている。今すぐに検査を受けなければ回復(名誉)の機会を逃すことになる」と述べた。

昨年、崔氏は関連教会で「ビル・ゲイツをはじめ世界的な富豪たちが新型コロナからの救済を口実に、全世界の市民を統制するDNA操作ワクチンを開発しようとしている」などと発言。根拠のない陰謀論で個人を批判したことについても釈明した。「あの説教で私が語ったビル・ゲイツ氏に関する情報は知人の米国人から聞いた内容だった」と述べた上で、「私はワクチン接種が始まったら必ず接種してほしいという趣旨で述べたまでだ」と苦しい釈明を行なった。つまり、人伝に聞いた話しを事実と断言した上で教会員に不安を煽るような説教を行なったことになる。ヨハネの黙示録を引用し、聖書から陰謀論を唱えた責任は重い。崔氏の発言に触発されたと思われるネット上の書き込みも確認されている。

依然、感染者が減少しないことや防疫調査を拒んだり、情報を伏せたりしたことなど代表らの対応が悪質で違法性があるとし、韓国の尚州警察は、インターコープ宣教会に対して防疫妨害(感染症予防法違反)の容疑で捜査を進め、まもなく代表に逮捕状を請求する見通しだと、ニュースアンドジョイが報じた。