Newsweekとオリベット大学 給与保護プログラム(PPPローン)で再び多額の融資

Newsweek(以下、ニューズウィーク)とオリベット大学は、関連メディアと同大学の元幹部による有罪申し立て(編集部注:刑事罰を逃れ罰金刑で済ませる司法取引)で炎上を招いた3,500万ドル(約38億円相当)のマネーロンダリング事件への関与に続いて、コロナウイルスによる事業体救済措置の一つである給与保護プログラム(PPP)ローンを受け取ったことが発覚した。ニューヨークポストが伝えた。

張在亨氏の信者らにより買収されたNewsweek。経営陣は幹部信者が占めている。

論争の中心人物である在米韓国人の聖職者デビッド・ジャン(張在亨、以下張在亨氏)の信者らによって設立されたオリベット大学(Olivet University)は、中小企業庁が管理する連邦給与保護プログラム(PPP)ローンで新たに50万ドル(約5,300万円相当)の融資を受けた。事件当時、張在亨氏の信者らによって運営されるIBTメディアを親会社とするニューズウィークもPPPローンで35万ドル受け取ったことがわかっている。

ローンの申し込みには過去5年間の詐欺など不正行為への関与について確認事項が含まれている。ニューヨーク・マンハッタン地方検事局は彼らを2年前に起訴した。検察によると、今年2月に被告らから有罪の申し立てを受け取った後、この事件の主犯である幹部たちは判決が言い渡される前に辞任した。

 

〈写真1〉有罪が確定したオリベット大学前理事長アンドリュー・リン。〈写真2〉張氏が総会長を務めるワールドオリベットアッセンブリー国際リーダー会議(2017年~18年頃)の各国幹部らの写真。赤枠はアンドリュー・リン氏夫妻。妻は趙保羅(チョウ・ボラ)秘書長。この教団のナンバー2とされる。黄色枠は共謀し有罪が確定したCMCI元代表ウィリアム・アンダーソンと妻。緑枠は大韓イエス教長老会合福前総会長チャン・シファン牧師。張氏の関連団体代表などを転々としてきた。〈写真3〉香港で2003年7月17日深夜に行なわれた聖婚式(礼拝)の様子。約50名の男女が張氏の司式で合同結婚した。この日の早朝には韓国でも行なわれていた記録がある。韓国では日本人も多数参加していた。赤丸はアンドリュー・リン氏と妻の趙保羅氏。真ん中は張在亨氏(香港CGNER提供 この写真は本紙異端・カルト110番が記事の内容をより詳しく理解するために編集しました)

しかし、政府監視委員会はこの2つの事業体に対する100万ドル(約1億円)近い融資に批判を強めている。公的機関の不正行為などを監視する団体アカウンタブルのカイル・ヘリッグ社長は、「詐欺と横領という事件を引き起こしたこれら2つの組織がPPPローンで融資を得られたのは、新型コロナで中小企業が営業停止するなかでこの制度の盲点をついたからだ」とコメント。管理体制の甘さを指摘した。

「きわめて不十分な管理と不適切な運用はPPPがはじめから失敗であることを示しており、悪用を招いてしまった。オリベット大学の例がまさにそうだ」と述べている。検察は17ヶ月間に及ぶ捜査の末、2018年1月、ニューズウィークの事務所を家宅捜索し18台のコンピューターサーバーを押収した。またその後、廃墟となっていたハーレムバレー精神医療センターの跡地に建てられたオリベット大学関連施設も家宅捜索した。ここではサーバーなどは押収されなかったという。

オリベット大学は今年2月に共謀罪と業務記録改ざんの罪を認め、今後24ヶ月間にわたり125万ドル(約1億4千万円)の罰金を支払うことに同意した。アンドリュー・リン前オリベット大理事長(別名:トニー・リン)は同校との職務上の関係を2年間禁じられている。ニューズウィークの事件関与は、当時親会社だったIBTメディアに資金提供されたものに限られていた。IBTの元共同経営者だったエチエンヌ・ウザク被告(当時)は2月に有罪判決が言い渡され、司法取引きの結果、懲役刑を免れた。

オリベット大学のスポークスマンを務めるロン・トロシアン氏によると、SBA(貸付け制度)は同校に対し約50万ドル(約5,300万円)の融資を承認したという。また同氏は「PPPローンは融資を受けてから8週間にわたり使われてきた。我が校は他の大学と同様にコロナパンデミックの影響を受けている」と説明した。前科があり、本来は新たな追加融資は受けられないはずだ。事件は辞職した人物らの個人的犯罪との認識を示し、辞職したので新たな融資はなにも問題がないと主張したいようだ。

「PPPローン申し込み時に有罪判決を受けた人物らはもう辞職しておりここにはいません。当時起訴された人物らは本校が申し込むずっと前に辞任しています」。

ニューズウィークのスポークスマンはそれ以上の質問に回答しなかった。