コロナウィルス感染防止を理由に 「愛と平和だ」教祖の自叙伝を題材・・・地元教会から反対意見も

再臨のメシアを自称する教祖・鄭明析(チョン・ミョンソク)氏が指導者である「摂理」(正式名称:キリスト教福音宣教会 本部=東京都千代田区)は今夜、今月29日に東京都清瀬市「清瀬けやきホール」で開催予定だった演劇公演「愛と平和だ」を中止とする決定をした。

摂理(CGM)運営側は「本日、コロナウィルス感染拡大に伴う影響により、不特定多数箇所から人が集まりイベントを行うことは今の情勢にふさわしくないという理由で(一部省略)イベントも中止とさせていただきますことをお知らせします」と通知した。早い段階で全席チケット完売となりキャンセル待ちをしていた申込者へメールで通知された。

摂理の演劇開催にあたっては地元のキリスト教会から反対する意見が上がっていた。また、教祖が犯した事件を知る市民からも不安の声が出ていた。今回の公演「愛と平和だ」は教祖が性的暴行事件を起こし10年間服役、2018年2月に出所後、まもなく出版された自身の自叙伝「愛と平和だ」を題材とした公演であることが明らかになっている。韓国基督教異端相談所協会(会長:陳用植牧師)は2019年4月付けのレポートで「愛と平和だ」などチョン氏の新書は「聖書のように読むように」など教団内で指示されているとし、教祖の偶像化により拍車がかかると注意喚起されていた。

 

チョン氏の自叙伝「愛と平和だ」第1から4巻まで。中止となった演劇も教祖の話を題材としたものだった。(写真は教会と信仰より)