現代宗教
2021年8月18日

統一協会(天の父母様聖会 世界平和統一家庭連合  代表:韓鶴子)が、結婚を口実に伝道を試みているとの状況が確認された。ソウル市冠岳区舍堂駅近くのワンルームに住む日本人Aさんは、今年8月8日、とんでもない経験をしたというのだ。

週末の時間を、Aさんが部屋でくつろいで過ごしていると、インターホンが鳴った。何も考えずにドアを開けると、「統一協会の信徒」と名乗る二人の女性が玄関に入ってきた。女性は「ここに日本人が住んでいると聞いて訪ねてきた」、「冠岳区に居住する日本人を紹介する」と言った。二人は、「周辺に外国人が住む家を訪ね回っている」、「実際に結婚を成功させたカップルが多いので、教会に一度遊びに来てほしい」と勧誘が始まり、Aさんの名前、年齢、連絡先、家族関係、ソウルに居住した期間など身の上を次々と問い詰めていったという。

統一協会についてよく知らなかったAさんは、一般の宗教団体だと思い、女性信徒らがいきなり家の中に入ってきた戸惑いもあったが、質問に一つ一つ答えていった。話が終わると、二人は「すぐにまた訪問する」と言って家を出た。女性二人が帰った後、冷静になったAさんは徐々に恐怖を抱き始めた。自分が日本人だということと住んでいる所を、どうやって知ったのか見当もつかなかったからだ。 異端団体とは知らないながらも、誰かが自分を監視しているようで不快だったという。

文鮮明の死後、統一協会は信徒数が減少しているため、Aさんの事例は、統一協会が伝道の手綱を引いたものと見られる。特に海外の信徒が、多くの強みを生かして国内(韓国内)に居住する外国人を抱き込んでいる。また、統一協会は、結婚が困難な田舎地域の青年に接近し、無料で結婚させると言って接近した事例でも知られている。

今回の、Aさんのような事例は、外国人のみならず一般の青年にも該当する伝道方法であるだけに、皆が格別に注意しなければならないと言えるだろう。

▲2020年2月7日に行われた祝福式の様子。現地特派員が撮影。