新型コロナウイルス感染拡大の発端となった教団への強制捜査 厳しい追及が続く。日本国内は依然活動つづく
今年2月下旬、韓国の大邱市で新天地(正式名称=新天地イエス教証拠〈あかしの〉幕屋聖殿)信者が新型コロナウイルスに教会内で集団感染した問題が発覚した際、教団側から指示を受けた信者らが防疫当局の調査を拒否し、組織的に妨害した事件を受け、大邱市警察は17日、「大邱新天地イエス教会」の幹部信者2人を「感染症予防法違反」の容疑で逮捕した。また犯行に加担した4人の管理的立場にある信者を書類送検したことも明らかにした。警察は引き続き捜査を進める方針だ。
警察関係者は「今年2月下旬に信者から新型コロナ感染拡大が確認され、防疫当局が調査に乗り出した際、虚偽の信者リストを提出した容疑で幹部信者2名を拘束した」と述べた。さらに「提出されたリストは組織的、計画的に隠蔽したものだ」とも述べている。警察の公式発表によると「新天地が防疫当局に提出した信者リストには100人余りの人物の名前が消されていた。彼らは公務員や社会的地位の高い人物たちだ。隠蔽した結果、初期の段階で感染拡大を食い止めることができず社会的にも大きな混乱を引き起こした」という。別の警察関係者はnews1の取材に対し「リストから削除された100人余りの信者については捜査中であり、プライバシーの観点からも現段階で詳細を明かすことはできない。ただ、彼らは教会から指示を受け、職場、家族、周囲に新天地信者であることを隠していたことが明らかになった」と述べた。
一般メディアによる幹部信者ら逮捕の報道を前に、新天地の内部情報を中心にネット配信している救済・調査活動団体「終末論事務所」(ユン・ジェドク所長)は16日、警察が大邱市を拠点とする新天地のタダイ派長(教区長)のチェ・ミョンソク氏と部族(教区内の各エリア)側の重役が拘束された模様だと「速報」で報じていた。
拘束理由として「献金着服、防疫拒否と妨害、不動産の不正購入事件の3つの容疑からだ」と明かした。「現時点で逮捕は公にされていないが、間もなく警察は明らかにするだろう」と述べていた。翌日、終末論事務所の報道のとおり、警察は新天地の幹部信者ら逮捕を公表した。
警察による新天地への厳しい追及と捜査は全国レベルで行なわれており今後、幹部信者らの逮捕が相次ぐ可能性は十分にある。教祖である李萬熙(イ・マニ)氏の動静は伝えられておらず、今後も注視する必要がありそうだ。
日本国内で活発な勧誘と信者教育が確認された早稲田の新天地(通称アカデミー)は4月下旬から活動を再開している。また一部の幹部信者は新たな拠点を作るため東京都の豊島区、府中市方面に移動したとされる「有力で高い可能性」を確認した。引き続き本紙は新天地の活動を追っていく予定だ。