全米福音同盟(NAE)は、ダビデ張(David Jang)こと張在亨(ジャン・ジェヒョン)氏が福音派キリスト教大学として創立したオリベット大学の会員資格を一時停止することを決定した。810日、ニューズウィークが伝えた。NAE幹部はニューズウィークに対し、「ニューヨーク州のオリベットキャンパスの閉鎖とその他関連の捜査に照らして、NAEはオリベットのメンバーシップを保留にした」と語ったという。

NAEの会員資格停止は、2020年に詐欺事件の捜査で有罪を認め、昨年、連邦捜査官による家宅捜索を受け6月にニューヨーク州での事業の閉鎖を命じられたオリベット大学に、新たな打撃を与えることになるだろうと、ニューズウィークは報じた。またオリベット大学は、聖書高等教育協会(ABHE)の認定を受けているが、同大に対する一連の捜査とスキャンダルを受けてABHEも何らかの措置を検討しており、決定を発表する前に大学側の対応を待っているとも伝えた。

NAEの資格停止についてコメントを求められたオリベット大学側は、「ニューズウィークが有害な報道によってオリベット大学を所有権争いに引きずり込んでいる」と批判した。ニューズウィークによると、2013年に張氏の信者がニューズウィークを買収したが、今年4月、同社のCEO兼社長デブ・プラガド氏が張氏のセクトを離れ、オリベットのメンバーによる干渉から会社を守りたいと社員に公表して役員会での論争が明らかになった。プラガド氏はニューズウィーク株の半分を所有し、残りを張氏の弟子として残っているジョナサン・デイビス氏が所有している。デイビス氏は、オリベット大学の元学長であるトレイシー・デイビス氏の夫。ニューズウィークの2人の所有者の間で訴訟が山積している。

原記事はこちら▼

NAE80年前に設立され、約40教派の45000以上の教会を代表している。キリスト教学校にも会員資格を与えており、世界オリベットアッセンブリーを率いる韓国系アメリカ人デビッド・ジャン(張在亨)氏が設立したオリベット大学もその一つ。NAEは世界福音同盟(WEA)に加盟しており、張氏から事務所やコンピュータ、スタッフなどの提供を受けて張氏を「北米理事」に迎えるなど厚遇してきたWEAが、NAEの措置を受けてどのような対応をするか注目される。同じくWEAに加盟している日本福音同盟(JEA)は一貫して、WEAに対しダビデ張氏の疑惑について警告してきた。