女性信徒たちを常習的に性的暴行した疑いで裁判を受けているキリスト教福音宣教会(JMS、通称「摂理」)のチョン・ミョンソク総裁の証拠隠滅に関与した現職警察幹部が最近職位から解除されたと、10月25日、大田(デジョン)日報が伝えた。
韓国では警察など公務員の中にも摂理信者がいることがわかっていたが、教祖の犯罪に対する裁判の最中に警察幹部が証拠隠滅に関与していたことが発覚したことで、韓国社会におけるカルトの闇の深さの一角が明らかになった。
警察などによると、ソウル警察庁は11日、瑞草警察署所属のカン警部を職位解除した。カン警部は、携帯電話のフォレンジック対処法と性暴力被害者の陳述の信頼性を傷つける方法などをJMS教団関係者と議論したという。
また、カン警部はJMS関連の警察捜査がある度に対応策を議論したという疑惑も受けている。彼の容疑についてはソウル庁反腐敗犯罪捜査隊が捜査している。
チョ・ジホ警察庁長は11日、国会行政安全委員会国政監査でJMS警察組織「事査部(ササブ)」に関する質問に、「組織に対しては把握できなかったが、ある程度実体があるということは知っている」という趣旨で答えた経緯がある。
(訳注:「事査部」とはJMS内の警察官信徒の集まり。「ササブ」の名称は、「刑事」と「捜査」から「サ」の字を取って付けられたもの)
チョン被告は女信徒たちに性暴行と強制醜行の容疑で起訴され、控訴審判決で懲役17年を宣告されたが、これを不服として8日上告した。
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