霊感商法や高額献金など、統一協会による被害は1980年代前半までは泣き寝入りだった。1987年に全国霊感商法弁護士連絡会が結成され、それらの損害を裁判である程度取り戻せるようになったが、中でも統一協会の伝道・教化活動の違法性を争って同年に提訴された「青春を返せ訴訟」は、「信仰の自由の侵害」というカルト問題の本質を司法の場で問う画期的なものだった。元統一協会員らの話を徹底的に聞いて常識破りの立証をした郷路征記弁護士(全国霊感商法弁護士連絡会代表世話人、札幌弁護士会)の信念を生み出した人生経験を、弁護士ドットコムニュースが伝えた。