教祖パク・オクス氏の著書を配布、参加者から「明らかに宗教勧誘だよね」との声。韓国カルト教団の巧妙な宣伝活動が急速に広がりつつ

会場で支援のお礼に配布された救援派(今回の映画会を主催、共催した団体も同グループ)教祖の朴玉洙氏の著書

本日15日、埼玉県狭山市の狭山市民会館小ホールで行なわれた救援派(クオンパ)の映画鑑賞会「大物になる奴」は予定通り午後18時30分より上映された。母体であるクオンパを隠し、関連団体であるNPO国際青少年連合が主催し、共催は国際マインド日本教育学院、狭山市教育委員会と狭山市商工会議所の後援で開催に踏み切った。

兼ねてから地域教会が中心となって市教委に対し、母体であるクオンパは韓国の主要キリスト教団から異端、カルト集団と規定されていることを忠告してきた。クオンパの問題性は韓国においてまったく取り下げられていないのが現状である。

結果的に市教委との約束を破った。クオンパ側は映画鑑賞会全体を「勧誘、布教の場」に利用したことが明らかとなった。用途不明な支援を募り、配布されたチラシはすべて救援派のものだった点も見逃せない。これは明らかな約束違反であり、正体を隠した布教活動は法に触れる可能性もある。

お馴染みとなった救援派の文化公演「カンタータ」。すでに今年のスケジュールは決まっているという。会場にはカンターターのロゴ入りジャンパーを着た韓国、中国、アジア系スタッフが立っていた。

上映された映画の主人公は実在する救援派の牧師でラストシーンでは救援派のマインド講演やIYFのロゴが映る教会の写真が流れた。一般人は何もわからないかもしれない。しかし、この会そのものが「何を伝えたいのか、何の目的なのか」よく分からないものだった。帰り際には「明らかに宗教勧誘だよね」と話す参加者の声も聞かれた。韓国の人気俳優が出演したため韓流ファンも足を運んだと思われる。

挨拶に立った新井氏は会場近くにあるGOODNEWS(グッドニュース宣教会)埼玉教会の牧師だ。そして在日韓国人である。牧師であることに触れず、映画が語る聖書観について明確な言及を避けた。映画に登場した牧師と深いつながりを示しながらも具体的な関係について曖昧な説明に終始した。最後に支援をお願いしたいと呼びかけたが具体的に何の支援なのか説明はされなかった。

しかし、支援すると映画に登場した牧師の関係著書が無料でもらえると説明があった。ところが実際に配られた著書は、その牧師の本ではなく、救援派の指導者であり教祖である朴玉洙(パク・オクス)氏が書いた「マインド・ナビゲーション 私を引いて行く あなたは誰か」(エンタイトル出版)だった。彼らの目的は救援派の宣伝だったのだ。

救援派の団体「IYF」のチラシも配布された。今回は名称こそ異なるが救援派の教会、その牧師や信者、宣教団体、関連団体による布教活動であることが明確となった。

今回の上映を後援した狭山市教育委員会は「救援派の問題は把握している」としながら「本の内容は明らかに問題だったので配らないように」注意したと説明していた。その上で許可したことを認めた。本日行なわれた上映会は、明らかに正体を隠した救援派の宣伝であり、配布されたチラシはすべて同グループのイベント、交流会の案内だった。この点を市教委はどう判断するのだろうか。

彼らが布教を目的としているならなぜ最初からそう書かなかったのだろうか。行政に深く食い込んで実態を隠して布教を行なう団体の動きには、警戒していく必要がある。

配布された教祖の著書