異端らは韓流ブームに乗って組織力と経済力を武器に、世界化に成功しているという主張が提起された。
キリスト教ポータルニュース2016年1月11日号
韓国教会が教派間、教会間の競争による非効率的な宣教を進めている間、異端らは韓流ブームに乗って組織力と経済力を武器に、世界化に成功しているという主張が提起された。
卓志一(タク・ジイル)教授(釜山長神大)は異端カルト問題専門誌、「現代宗教」(発行人 タク・ジウォン所長)2016年1月号に“最近の異端動向分析および今後の展望”というタイトルの文を書いた(「牧会と神学」2015年12月号にも掲載)。この中で、卓教授は2015年に発生した異端問題をキーワードに解いていき、特に海外進出と関連し、”韓国の異端が韓流ブームに乗って世界化に成功”、”韓国教会が教派間、教会間の競争を通じ非効率的な宣教を進める間、異端は、組織力や経済力を掲げ、宣教奥地を効果的に入り込んでいる”と警戒した。
卓教授は「異端対処の欠如した宣教は、底抜けの甕に水を注ぐこと」と言い、異端の布教類型を「新天地のように、海外同胞社会に浸透する異端もあり、神様の教会やグッドニュース宣教会(IYF 国際青少年連合)のように主に現地人を惑わす異端がある」と分類した。宣教師から異端の正体と対処方法に関する問い合わせが相次いでいるが、卓教授は「今は国内レベルの異端対処を越え、海外進出を試みる韓国異端を予防し、対処するグローバル異端ネットワークの構築が必要だ」と主張した。
引き続き、卓教授が提示した異端動向と関連したキーワードは、「私利私欲」だ。 特に、期限付きの終末を主張する団体が、この世は終わりだと言いながらも不動産購入を続けたり、建物にこだわる二律背反的な姿を批判した。
卓教授は、「期限付きの終末論と144,000の教理を掲げた条件付きの終末論は偽りの名分に過ぎず、財産増殖のための私利私欲に過ぎないという点が明らかだ」、「嘘が明らかになる前に金を稼がなければならないという計算、お金があってこそ、信徒たちを統制できるという計算、信徒たちが統制されてこそ、教祖の身の上に問題が生じても組織が健在することができるという計算、終末論的な異端らのこのような見えすいた計算で算出されたら私利私欲が目立った2015年だった」と分析した。 また、世代交代も提示した。卓教授は世代交代を成功させた異端団体として、「神様の教会」を挙げた。 「父なる神様」の安商洪(アン・サンホン)から「母なる神様」張吉子(チャン・ギルジャ)への世代交代が成功したということだ。 宗教社会学的には新興宗教への定着が成されたという評価だ。
しかし、その他には統一協会を始め、新天地など大多数の異端らの世代交代は現在進行中だというのが卓教授の分析だ。 「真の家庭」を標榜する統一協会世代交代は、親子間の泥沼の闘いで進められている。子供が母親を「サタンの血筋」と呼び、子ども達もお互いを激しく非難している。 真の家庭も、真の親も、真の子供もない、名分のない財産と権力争いの姿だけが露出している。
卓教授は、「新天地」も世代交代を準備中だと説明し、「異端世代交代の成功が難しいだけに、組織分裂につながる可能性が高い」と見通した。女性時代というキーワードも登場した。 また、「異端の女性時代が始まった」、「主要異端の後継者は大部分は女性だ」と説明した。
統一協会は韓鶴子氏、キリスト教福音宣教会(摂理)はチョン・ジョウン氏、神様の教会は張吉子(チャン・ギルジャ)氏、新天地は金南姫(キム・ナミ)氏、中国異端「全能神教会」(別名東方の稲妻派)はヤン・サンビン氏など、女性リーダーシップで代替されているという評価だ。それにも関わらず、卓教授は、「女性リーダーシップの背後には、男性中心の組職が稼動する」と分析した。
統一協会・韓鶴子の側近ら、神様の教会総会長、金朱哲(キム・ジュチョル)氏をはじめ、カリスマ的な男性教祖の後を継ぐ女性後継者の後ろには、男性中心の組織が潜んでいるという説明だ。ボランティア活動もしている。卓教授は「社会奉仕に献身的な異端」と「キリスト教主義にこだわる教会」があるとすれば、ノンクリスチャンはどちらを好むだろうか?
社会的機能を果たし、「表彰状をもらう異端」と「社会的逆機能」を露出し、批判の対象となった教会の中で、韓国社会はどちらを、好むか」と反問した。結局、健康な教会だけが異端問題に効率的に対処でき、韓国教会の健康性と社会の信頼回復が、異端対処の根源力だという指摘だ。卓教授の文章は現代宗教1月号に掲載されている(月刊「現代宗教」ホームページ)。