現代宗教 2025.9.4
国際異端・カルト専門家学術交流フォーラムが韓国・牧原大学で8月7日午後2時に開催された。

国際異端・カルト専門家学術交流フォーラムで発表する、右から韓国、ドイツ、中国、日本の専門家ら
韓国、中国、日本、ドイツの4カ国の発題者がそれぞれ自国の異端活動について発表した。 韓国はチン・ヨンシク牧師(韓国キリスト教異端相談所協会、世界キリスト教異端対策協会代表)、中国はシュ・タオ教授(武漢大学)とチュアン・ユホ教授(東北大学)、日本は中西尋子教授(大阪公立大学宗教社会学)、ドイツはシモン・ガレヒト教授が発題した。
チン・ヨンシク牧師は「国内外で最も深刻な異端問題を起こす団体は新天地、統一協会、安商洪(アンサンホン)証人会=神様の教会、JMS=摂理、救援派(クオンパ)だとして、「効率的な対策準備が韓国から強化されなければならない」と伝えた。なお、▲徹底した研究に基づき異端·カルト団体を公式規定▲「カルト宗教規制法」のような法的・制度的装置作り、を強調した。
シュ・タオ教授は全能神教会の主要教理と危険性、対処方法について発題した。教授は、「全能神は、自分たちだけが神聖だと考える優越感と、他の宗教に対する強力な敵対感を育てる」と説明した。「真理を積極的に教え、新しい啓示に従うことに対する危険性を知らせなければならない」とし、「自由と安全を守るために国家と協力しなければならない」と提案した。
チュ・アンユホ教授は「異端のカルト団体がこの30年間で、世界的に2000から7000に急増した。信徒数は3000万人を超え、経済的損失は年間最大2500億ドルに達する」とし、「各国が人類の共同利益を優先視するならば、10年以内にカルト宗教を超国家的脅威から地域的統制可能な犯罪に格下げすることができるだろう」と明らかにした。

国際異端・カルト専門家学術交流フォーラムの参加者
中西尋子教授は、日本の統一協会問題について発題した。 統一協会について「韓国は異端あるいはカルト宗教という側面が強いが、日本では人権侵害、金銭的被害の問題」とした。 統一協会問題について、▲アンケート調査の偽装布教▲印章、壷、多宝塔などを高額販売▲天聖経と聖本(文鮮明の講義を盛り込んだ著書)を3400万ウォン、3億ウォンで販売▲韓国人男性と日本人女性の国際結婚による貧しい暮らし、などに整理した。さらに、「地下鉄サリン事件を起こしたオウム真理教(現アレフ)も活動を続けている」とし、「統一協会が宗教法人解散後も宗教団体の活動を続けることができる」と警告した。
シモン教授は「ドイツは韓国とキリスト教の状況が非常に違う。ドイツはキリスト教の歴史が1500年の霊的な遺産があり、ほとんどすべての村に1000年以上の教会がある」とし、「しかし実際の教会出席率が低いため、異端は小さな標的集団を目標にしている」と伝えた。また、ドイツのキリスト教異端はほとんど海外から流入したとして、自生異端の多い韓国との違いを説明した。