ソウル中央地検「被疑者(元信者)イ・ドンジュン氏の証言は虚偽事実とは考えにくい」

教会と信仰 2009年6月24日号 チョン・ユンソク記者

韓国ソウル中央地方検察庁が張在亨(ジャン・ジェヒョン)牧師を「再臨のキリストと信じ従った」と記者会見を通じて証言した大韓イエス教長老会合同福音教団元・副牧師で韓国クリスチャントゥデイ広告局長(イエス青年会、クロスマップ他)を務めた元信者イ・ドンジュン氏について2009年6月16日付で不起訴処分(事件番号2009・25547号)とした。

昨年(08年)イ氏は記者会見を行い実名で張牧師の教会、団体について実態を証言した。これに対し、彼の元所属教団のアンテオケ教会(合同福音教団)はイ氏を名誉棄損罪で刑事告訴していた。

張牧師のアンテオケ教会とイ氏に再臨主講義を担当した同教団所属キム某氏は、イ氏が記者会見で「私は張牧師を再臨のキリストと信じた」と証言した内容(教会と信仰に掲載された)とキリスト教メディア「ニュースパワー」に掲載された同氏の証言内容が名誉棄損に該当するとし、12項目を取り上げて刑事告訴。ソウル中央地検は張牧師のアンテオケ教会などが提起した12項目の告訴内容に対し3ヶ月にわたる捜査の結果、一項目も名誉棄損罪に該当せずイ・ドンジュン氏を嫌疑なしとして処理した。

ソウル中央地検は元信者イ・ドンジュン氏に対し罪名「名誉毀損等」の捜査の結果、2009年6月16日付で「不起訴(嫌疑なし、罪と認めず)」として処理した(実物の写し)

被疑者(イ・ドンジュン氏)が過去にアンテオケ教会の副牧師を務め、韓国クリスチャントゥデイ広告局長として働いたという証言は虚偽の経歴であり、意図的に張牧師のアンテオケ教会などを異端扱いし、誤解を広めたという告訴側の主張に対して、ソウル中央地検は「イ・ドンジュン氏はアンテオケ教会の礼拝を担当しアンテオケ教会の週報に本人の名前で副牧師と記載されている」とし、「告訴人の主張する名誉棄損に該当する虚偽の事実とは考えられない」と判断を下した。

イ氏が証言した以下について

「合同福音教団のキム幹事からイエス様は雲に乗ってくるのではなく肉体をもって来ている方だと教会で学んだ」

「キム幹事の前で『張牧師を再び来られたキリストです』と告白した」

「キム幹事から善悪とは性的な堕落のことだと教わった」

「口では『イエス様の御名前によってお祈りします』と言いながら頭の中では張牧師を思いながら祈った」

「統一教会の原理購論を読んだが張牧師が解き明かした永遠の福音と相当部分が一致した」

というイ氏の証言内容が虚偽事実だという告訴人の主張についても、ソウル中央地検はいずれも名誉棄損罪は成立せず無嫌疑として判断した。

 

検察は無嫌疑とした理由について「元信者イ・ドンジュン氏が張牧師を再臨のキリストとして受け入れたと供述しており、被疑者(イ氏)の記者会見の内容と相当部分が一致している。イ氏が記者会見を行う以前から張牧師には再臨主疑惑事件など異端提起があったことが確認された。イ氏の行動は「公共の利益に値する」と認められる。その上で「イ氏の証言は価値判断や評価を述べる上での評価表現である」として「罪にはあたらない」と説明した。

この他にイ氏が「私はこの団体で牧師として働きながら一度も洗礼を受けたり、他の人が授かるところを見たことがなかった」「聖婚式は通常の結婚式と少しも変わらないが秘密裏に行われる組織内の儀式だ」の2点についても張牧師のアンテオケ教会は虚偽事実だと告訴したが、検察は「虚偽事実とは考えにくい」「被疑者(イ・ドンジュン氏)の経験に照らしてそう信じるだけの相当な理由があり、その上で評価表現をしただけであって虚偽事実とみなすことはできない」と明らかにした。

張牧師側から脱会した元信者イ・ドンジュン氏

検察はイ氏がキリスト教メディア「ニュースパワー」に掲載した証言内容についても嫌疑なしと判断した。イ氏は「張牧師は確かに内部で再臨のキリストとして役割を果たしています。その団体の幹事は張牧師をキリストだと教えています。イエス様を救い主と信じているのではありません。彼らは表向きにこのような再臨主講義の実態が明らかになってしまえば歴史が中断され、神の計画がまた失敗すると信じているので、対外的にはイエス様を救い主だと伝えています。」と答えていた。

検察はこの証言内容も、「合同福音教団所属アンテオケ教会、キム幹事からの再臨主教理を批判し、その名誉を侵害する内容が含まれていても、イ氏の価値判断や評価を内容とする宗教的批判の表現行為であって虚偽事実ではなく評価表現である」「イ氏が告訴人側の教会に属しながら真実であると信じた事実を情報通信網を通じて明かしただけで、虚偽事実を述べるために行ったとは考えられない」と判断した。

張牧師側はいくつかの報道機関も刑事告訴していた。その結果、検察はイ・ドンジュン氏の証言から「張在享牧師が再臨のキリスト疑惑を受けている」と報道したニュースアンドジョイを2008年11月26日に無嫌疑とした。一方、検察は張牧師に関する関連報道をした荒野の声新聞に対しては虚偽事実の流布による名誉棄損の疑いで罰金300万ウォンの略式起訴をおこなっていた。

再臨のキリスト疑惑を追及されている張在享牧師は過去に統一教会前歴がある人物で、クリスチャントゥデイ、イエス青年会などを設立した。張牧師は韓国基督教総連合会(CCK)が最近加入した世界福音同盟(WEA)の北米協議会の理事でもある。

 

編集後記
この記事は2009年当時の韓国メディア「教会と信仰」が掲載したものを日本の読者向けに日本語訳、一部編集しています。クリスチャントゥデイと張在亨側の教会はイ・ドンジュン氏の証言がねつ造されたものだと認められたと報じ、刑事告訴の最終判断については正確に報じていません。また、イさんは証言を撤回し謝罪したと虚偽の報道をクリスチャントゥデイが行いました。韓国の検察が下した捜査結果では、張氏の合同福音教団所属アンテオケ教会で海外宣教に携わっていた立場のある人物がイ・ドンジュンさんに対し「再臨のキリストは張在亨(ダビデ張)」と教えた事実や、本人がそれを信じて副牧師、クリスチャントゥデイ、イエス青年会、クロスマップなどの活動に従事したことが認められました。彼の証言内容もこちらで掲載しています。また本誌はイ・ドンジュンさんにインタビューして貴重な証言を得ることができました。併せてお読みください。