ソウル高裁「張在亨牧師を追及したことへの対抗措置の一環で誹謗記事作成」を認める。

ニュースアンドジョイ チェ·スンヒョン記者2020年4月14日号

ソウル高裁で韓国CTによる虚偽報道が全面的に認められた。韓国CTの控訴は棄却された。(ニュースアンドジョイ)

 韓国クリスチャントゥデイ(以下、韓国CT)はキリスト教社会派メディア・ニュースアンドジョイを後援する「一般財団ハンビットヌリ」と裁判を続けている。この裁判は原告であるハンビットヌリが被告(韓国クリスチャントゥデイ)に「虚偽報道」を繰り返し行なわれ、読者に誤解を招く深刻な被害を被ったとして提訴したもの。

韓国CTは2018年12月14日、17日、20日の3回にわたり、ハンビットヌリが巨額脱税を行なった疑いと大々的に報じた。また疑惑報道に絡め、同財団が後援するニュースアンドジョイを「(ハンビットヌリが)金づる」「(支援を受け)贅沢三昧」と題した記事を連載し誹謗中傷を行なった。

財団法人ハンビットヌリ、キム・ヒョングク理事長。韓国クリスチャントゥデイが虚偽報道を行ない名誉毀損されたとしてソウル中央地裁に提訴した。(ハンビットヌリ公式動画より)

ハンビットヌリとは韓国のキリスト教公益基金財団で、加盟団体を経済的に後援している。2018年12月14日を皮切りに突如、「巨額脱税疑惑」を受けた同財団の理事長キム・ヒョンググ氏は「事実無根であり極めて遺憾」とし、ハンビットヌリ公式サイト上にコメントを掲載した。

(中略)「虚偽報道が拡散され、運営に支障をきたす事態となり・・・」。偽ニュースの深刻さを訴えた。(以下、中略)「虚偽報道が行なわれた背景について・・・昨年(2018年)異端性を問われ苦境に立たされたクリスチャントゥデイは自分たちの異端性の是非を記事化したニュースアンドジョイを攻撃するため、ニュースアンドジョイを含む70以上のキリスト教団体の後援募金システムをサポートする本財団ハンビットヌリの信頼性に傷をつけようとしました。」

財団側は事態を重く受け止め、2019年1月、事実関係を明らかにする証拠を提示し言論仲裁委員会を通じクリスチャントゥデイに訂正報道を要請した。韓国CTはこれを拒否、財団側は提訴に踏み切った。キム理事長は、「韓国CTにとって今回の報道はなんの実益もなく、むしろ法的、経済的損失の大きさを考えるとなぜ虚偽報道を行なったのか理解に苦しむ」とコメントした。

2019年1月15日、ソウル高裁で開かれた初公判で裁判所は、ハンビットヌリが脱税した事実がないことが明らかだとし、韓国CTに対し訂正記事の掲載と賠償金3500万ウォンの支払いを命じた。法廷では裁判官から「韓国クリスチャントゥデイの主張は理解しがたい」「(韓国CTが行なった虚偽報道を受け)無条件にハンビットヌリ側の勝訴で間違いないではないか。クリスチャントゥデイの事実関係は既に虚偽であることが判明した」と厳しく指摘された。裁判官は「このまま裁判を続けても被告(韓国CT)にとって良い結果が出るとは思えない」と韓国CTに忠告した。

韓国CTは判決を受け控訴した。

2020年4月10日、ソウル高裁の控訴審裁判は、韓国CTに1審同様の「訂正記事の掲載」「損害賠償金3500万ウォン(約350万円)」を命じ、控訴を棄却した。

 

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2019年8月21日、ソウル中央地裁で行なわれた1審で韓国CTは「ハンビットヌリが脱税したという事実を真実と信ずるについて相当の理由がある」と主張していた。しかし、1審の判決によれば韓国CTが「取材時に最低限の事実確認を行わなかった」という事実が明らかになり、韓国CTに対し訂正記事の掲載を命じるとともに報道機関としては異例の額となる賠償金3500万ウォン(約350万円)の支払いを命じる判決が言い渡された。

4月10日に行なわれた控訴審で韓国CTは、ハンビットヌリ巨額脱税疑惑と虚偽報道した理由を問われると「ハンビットヌリが会計に関する資料を誤って公示したせいだ」と主張した。これは「ハンビットヌリが一般会計処理基準を守っていれば韓国CT側は誤って報じずに済んだ。原告の公示方法に問題がある」という論理だ。しかし、実際にハンビットヌリ側は法に基づく通常の処理を行なっていた。

ハンビットヌリは法に基づく通常の処理

ハンビットヌリは2012年、20億ウォン(約2億円)の税金納付の際、保有していた不動産を売却。その売却代金65億ウォン(約6億円弱)の一部から税金納付に充てていた。これに関連する記録は監査報告注記に表記した。ただし、公示された監査報告書には注記まで含まれていない。法律上(韓国では)、別途注記まで公示義務がないためだ。いずれも法に基づく通常の手続きだった。違法性がないにもかかわらず、韓国CTは「なぜ、報告書に(注記を)記載しなかったのか?」とハンビットヌリを追及した。

控訴審では、1審同様に韓国CTの報道機関としての取材体制に問題があるとの判断を示した。判決では、「韓国CTは、ハンビットヌリの2012年財務諸表の記載内容からも注記が作成された事実は確認できた。韓国CTがハンビットヌリに注記部分の確認を求めるなど追加の資料申請を行なった事実がなかった点を総合すると、韓国CTは原告ハンビットヌリが贈与税納付財源を調達するために不動産を処分し、贈与税の納付後これを売渡可能証券項目に反映させた可能性も十分に考慮できた。財務諸表に関する注記を通じて容易に確認できたにもかかわらず、被告会社が追加調査を実施しなかった」とし、「仮に原告財団が不十分な公示を行なっても、そうした事情だけで被告らが記事で適示した事実を真実だとする正当な理由にはあたらない」と述べた。

張在亨がキーワード。十数年続く攻撃パターン

今回の判決で韓国CTがなぜハンビットヌリを誹謗する記事を掲載したのか、その意図が改めて確認された。2018年12月、クリスチャントゥデイ創立者である張在亨(ジャン・ジェヒョン)にまつわる再臨主疑惑とその被害者インタビューを本紙(ニュースアンドジョイ)が特集すると、韓国CTは即座にハンビットヌリ脱税疑惑を持ちだしてきた。本紙の後援団体を疑惑の対象とすることで関係者に誤った情報を広め、本紙の信用を歪めることが狙いだったようだ。このような「誹謗中傷」」「攻撃」を目的とした記事の配信は十数年来続けられている。

なんでも親北朝鮮派にしてしまうCT特有のやり口

本紙が主体思想派メディア(北朝鮮の政治思想に傾倒する)だと誹謗する毎回恒例となった記事も、また連載した。これもまったく事実ではない。張在亨側のメディアは相手を誹謗する時は「共産主義」「親北朝鮮派」といううたい文句で記事を書く。これもCT特有のやり口だ。事の発端は、本紙が2004年に韓国CT創立者“張在亨”の旧統一教会前歴を独自取材し報じたことから始まった。以降、CTと関連メディアは本紙に対する虚偽報道、攻撃記事の配信を今日まで続けている。この時代に韓国内で「親北朝鮮派メディア」との批判で世論がなびくはずがない。ところが、「張在亨」に触れると攻撃してくる。守るべき特別な理由があるのだろうか。

それだけではない。張在亨氏の再臨主問題を提起する異端研究の第一人者、崔三卿(チェ・サムギョン)牧師(光と塩教会)を誹謗する記事も立て続けに報じ、海を挟んだ日本の地で異端対策に取り組む張清益(チャン・チョンイク)牧師を誹謗する記事も連載した。やはり「張在亨」がキーワードだ。

ソウル高裁が認めた「張在亨氏を追及する相手」を誹謗する目的で書かれた記事

今回の控訴審でソウル高裁は、韓国CTの本当の意図について次のように指摘した。「被告(イ・デウン記者)の原告ハンビットヌリに対する脱税疑惑報道は、このような攻防(張在亨再臨主疑惑にまつわる)の中で相手を非難するために意図して企画・推進されたものとみられ、その純粋性が疑われるばかりか、被告韓国CTの各記事の見出しには原告財団を相手に“ニュースアンドジョイ金づる”などという低俗な表現を使い、読者に原告財団に対する良くない印象を与えようとした点を考えると、被告らがこの事件の各記事を掲載する上で公益的な目的を主としたものだったとは言えない」と述べた。

要約すれば、高裁の結論として、韓国CTのハンビットヌリ巨額脱税疑惑報道は、韓国CT設立者である張在亨氏の問題を追及するニュースアンドジョイへの報復措置の一環で虚偽報道を行ったにすぎないという判断だ。

控訴審でも1審同様の判決を受けた韓国CTのイ・でウオン記者は「判決は不服であり最高裁に上告するつもりだ」と述べた。

 

この記事は韓国のキリスト教社会派メディア「ニュースアンドジョイ」が配信した2020年4月14日号から日本人読者向けに内容を一部編集し、同社との業務提携に基づいて記事にしたものです。