元統一協会員で著書『マインドコントロールの恐怖』で知られる、カルト問題を専門とする心理学者スティーブン・ハッサン博士が、ビデオ「ダビデ張とオリベットの真実」の中で、カルトの本質と特徴について解説している。

以下、その要旨。

私の関心は権威主義的なカルトです。影響力のあるカルトをずっと追ってきました。健康的なものから、破壊的なものではテロ集団や密売人のようなものがあります。簡単に説明すると、カルトは権威主義的なピラミッド構造の集団です。行動、情報、思考、感情をコントロールして自己を抑圧させ、カルトのアイデンティティーを作り上げていきます。

統一協会の元勧誘担当者として、私は潜在的な改宗者を見極めるように教えられました。いつも自分のレベルか、それ以上の人を勧誘するように言われました。無報酬で長時間働き、教育も捨て、家族も宗教も捨てて、世界を変えるとか自分は救われるという幻想を追い求める人たちが欲しかったのです。権力と服従と支配がすべてなのです。

ですから、自分の良心が働くことも、自分で現実を確かめることもありません。カルトの場合は、その信者がアクセスできる情報を教え、それ以外はすべて不正確か悪魔的だと言うでしょう。要するに自由も人権もないのです。指導者と教義が指示することをなんでもやるだけなのです。